cosmicnoise

A cat all wrote it.

リチャードオバリー、ルイシホヨス。映画「ザ・コーヴ」

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まずこの「ザ・コーヴ」という映画が一方では素晴らしい映画、一方ではふざけた映画だという話で世間を賑わしており、端から見ればそれはいわゆる欧米の文化押し付けといういつものヤツを、またもや行っている。
その誘導に従って何故それほどまで単純に「太地町のイルカ漁許すまじ」という話になるのか、欧米の思想はまったく理解できないのですが。

欧米にある一部の思想がこっちの思想と生活様式を潰そうとしている砲弾を打ち込んで来たならば、この弾について完全に迎撃して撃ち落とす弾丸の一つになるべく、この映画を作った連中を攻撃し易い様に噛み砕いて説明し、皆がこの映画製作者と賛同者に対して言葉の武器と理論の武装をして、なるべく論破しなければならないと思いまして。
狙うべき照準はいくつもあります。

ちなみにこの映画を知ったのが何時だったかは忘れましたが、大体問題になった皆様方と同じ頃ウェブ上にて配信しているニュース等からだと思います。元々イルカの追い込み漁というものがあるという事は知っていましたが、それが水棲哺乳類信者の俎上に上げられ、ここまで突き上げられるとは思わなかったですがね。

という訳で、FLVで拾って映画を観たのですが、まあその血で染まった海の映像を見せられたときには震えました、嘘です、なんとも思わなかったです。
これがもしNHKのスペシャル特番だったら「ああこういう漁も地方にはあるのだな」と思うだけのレヴェルです。

しかし、馬鹿なヤングとセンメンタルおっかさんそしてロリータ入道はどう思うのか?という話で、そんな奴等は「可哀相」という理由だけでコロリと落ちてしまうかもしれません「欧米大好き!」姿勢とも相まって。
本音をいえばそういう芸能人が出てくるのが一番まずい。こういう場合の芸能人はハーメルンの笛吹き男みたいな存在ですからね。知識が無いという意味での子供を連れていってしまう。

そしてその映画を観た時にTwitterで映画の要所をメモしておいたので、それを再構成し「読む『The COVE』」としてストーリーと、論評というか意見というか文句というかイチャモンを混ぜ記しておきたいと思います。と思いましたがもう一回観ました。観ながら要所要所でツッコミ書き込んでみたら長くなってしまいました。
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冒頭いきなりこんな文字が。
「この映画は 水銀中毒 並びに 見世物用や食用のイルカ捕獲 などの問題を取り上げています」
続けて
「イルカ問題に対する 制作者の考えに関して 登場する水銀の専門家たちは 意見を述べていません」
との先制パンチ。…初っ端から「専門家の先生は我らの問いに答えて無い」という。自分らの正当性を首に掛けさせて観客にゲートを通って貰うという。観ている側も初っ端から日本人が逃げ腰でズルく、映画製作者側の正当性を何もしないうちから見せていますが、果たして?

まず冒頭の映像は太地町の道を走っていて柵を乗り越えたりして暗闇でのミッションを。マグロ市場は築地とかの市場か。なんにしても白黒で構成された印象さを残すような絵柄。これを見るとマグロの競り市場にも取材に行っている模様。…関係あるのか?まあマグロの解体ショーは外国で成立するのか分からないですからね。あれを楽しめるのは日本人だけかもしれませんし。何か外国人にでも機会が有ったら聞いてみたいモノです。

太地は小さな町だが大きな秘密があるように見せている。イルカと鯨のまち。リックによるとくじら博物館は許せないという。食文化を礼賛している象徴だからか?マスクをして背中を丸めて老人の真似をし車を走らせる。「付けられている」との妄想。…メンインブラックか?命を狙われているくらいの敵対した存在がいるというのだろうか?ないないない!まあ映画公開後のこれからは分かりませんが。
冒頭はそんな妄想の男?リチャード・オバリーに連れてこられたルイシホヨス監督の語りであった。…まあ正味な話導入部の軽い嘘。ルイシホヨスは主演リックと双璧を成す活動家の1人。

太地町イルカの妙な馴染みっぷりを見せる。そこかしこにある鯨イルカのオブジェクツ。どこかが変だという。…確かに観光遊覧船は亀やらイルカやらがついており、それが普通に航行し、しかも色あせている感じは70~80年代の日本における子供重視のゆるキャラ的カルチャー。どこの著作権もかいつまんで侵害し、またあるいは侵害していない。そんな事は余計なお世話。まあそれはおいといて。

監督のルイシホヨスはダイビングの経験上海の環境が年々汚染されているのを感じ、ジムクラークと協会を設立し、そういうサンディエゴの海洋生物会議に参加しようとしたら、スポンサーから横槍が入って中止。そのスポンサーはシーワールドだった。
リチャード(リック)オバリーはアースアイランド研究所所属で、シーワールド傘下バッブス研究所の資金援助を受けていない、つまりは庇護下に無い所属であった。同じ会議参加者として会議に赴き「太地のイルカ殺し」について説明するつもりであったという。
それがルイとリックの出会いであって、イルカ殺しの話をルイが訊くと和歌山県の太地町に誘われたという。そして前述のマスクに帽子、老人のふりをして町を車で乗り回すという光景につながる訳か。

リックは太地の海でイルカ殺しが行われているという事を語る。
…注釈、イルカ「殺し」は彼らの主観。イルカは食料として捕獲しているのを理解しなければどこまでも平行線であろう。リックたちはそれを侵害していく。それがこの映画である。

私服警官にマークされホテルで何所に行くなと釘を刺されている。…日本語ナレーションは声優に依る色付けで間抜けさを強調している。日本人監修の音声付けで何故そんな事になるのか?ちなみに彼らが私服警官とは思えない。どこか所属役員の様ですがね。
なぜ何もやっていない状態でこんなにマークされているのか?

リックは世界中のイルカ保護活動で有名。ニカラグアでも野性のイルカを救ったという。
フロリダで3回逮捕されても事業を妨害し続けているという。
世界中を渡りイルカの開放で逮捕されたことを。自分の仲間ジェーンティプソン、ジェニーメイはイルカの保護活動中に殺されたとか。
リックはイルカ大好き、イルカはともだち。イルカの為なら逮捕されても構わない、イルカの為を思っている。それほど武骨で俺は諦めないよ、殺されることも厭わないよ、行動の意志は固いよと言っているのでしょう。
…しかし皆これが正しい男だと思ってウンウン頷いているのでしょうか?仲間が殺された詳細が語られていないので何ともいえませんが、そりゃあ殺されたのは悲劇的な話なのかもしれませんけれども、総じてかなりのレヴェルで痛いヤツですよ。いやイタい集団だという目でみても面白いかもしれません。

それでは何故彼はそんな活動を始めたのか?その起源は1964年開始されたアメリカのTVドラマ「わんぱくフリッパー」にある。
1962年、彼は海で5頭のイルカを捕まえた。わんぱくフリッパーではそのリックが捕まえて調教した5頭のイルカがフリッパーを演じていた。…いや、演じさせられていたというか、イルカに勿論そんな気は無いでしょうが。

ドラマで登場してくる主人公の家はリックがその当時調教しつつ住んでいた家で、ドラマの撮影である7年間も共に暮らしていた。海の前に池状のイルカ居住スペースがあり、オンエアの時間にはテレビを水面の近くに持って行き「わんぱくフリッパー」をの番組をキャシーというイルカに見せていたという。
スージーとかいうフリッパー役のイルカも居て、認識能力があるという。…一応、猫も犬もありますよ、牛も豚もありますよとツッコミ入れさせて頂きますが。

「わんぱくフリッパー」の放映即ち撮影が終了するとイルカは水族館に戻される事となった。
そんな水族館、シーワールドのイルカショーは素晴らしい、優雅、素敵。しかしその内実は?イルカの微笑みは偽り。ショーのイルカは薬漬けだとか。
イルカという動物は飼育に適していないのだとさ。海のイルカは1日65km程度泳ぐ。音波でなんでも分かる。心臓の鼓動や腹の中で妊娠しているかどうかとかまで分かるのだとか。
…その点はいささか疑問ありですね。どこの調査か分かりませんが、そこまで分かるのになぜエンジン音を察知して人間に捕まるの?とか思うわけですが。裏を返せば餌を獲る為それだけ狡猾で残酷ということになりますけれどもね。

バルティモアの国立水族館ではイルカがみんな死に絶えた。原因は浄水システムの騒音。イルカは音に敏感過ぎる生き物なので、何でも分かるイルカは太地町の追い込み漁でやられた可哀相という話につながる。
和歌山県太地町のイルカ追い込み漁は、そのイルカがソナーを使って敏感な耳をしているところ、水面を棒でパチンパチン叩いて漁師が音の攻撃をし、イルカの道を襲って追い込むのだとか。「何千年もの間イルカが通り続けている道を人間が邪魔しているのだ」とか思い込み語っている。
…イルカがみんな大好きだというところの逆手を取って攻撃。

太地の海岸線にてイルカを追う風景。岸付近に追い込んで翌日集まった買い付け業者やトレーナーなどが品定めして、メスのバンドウイルカを世界各地のバイヤーが買って送り出す。
太地は世界最大のイルカ供給源だそうで、彼言う「死んだイルカ」それ即ち肉にするイルカは1体総計600ドルだが、生かしたまま売れば1頭15万ドルだとか。
その事に関してリックがまた怒る怒る。俺は辞めたのにという。最初はイルカショーやっているのなんて3館だけだったのが今では世界中の産業であると。本当はそれを全部潰したい。しかしそこまで大風呂敷は広められないらしい。ただし太地からイルカを捕まえて出荷しなければイルカの調教産業は発展しなくなるのだ、という話。

置き文字「イルカの追い込み猟は9月から翌年の3月まで続く」「日本は毎年 約2万頭の イルカ類の捕殺を許している」
…どうでもいいが「の」の重複。一つ目の「の」は要らない、もしくは「日本は毎年2万頭にも及ぶイルカ類の捕殺を許している」もしくは「日本は毎年約2万頭イルカ類の捕獲を許可している」で良い。

リック「太地では鯨の博物館でイルカのショーを見ながらイルカの肉が食べられるんだ」これが冒頭憎々しい顔で鯨の博物館を見ていた話の理由。この映像、出演しているのは観光の一般人なのでぼかし処理。
…しかしイルカショーを見ながらイルカ肉を食べるとは面白い、シュールです。千葉県のマザー牧場では仔羊を見た後ラム肉を食べるなんてある話で、さらには触れ合いできますからね。いけす料理なんてもっての他なのでしょうね。踊り食いとか。

リックがイルカ調教を辞めた理由はイルカのキャシーが腕の中で自殺?したから。おセンチな話になるリック。…この辺がイルカ可哀相と惹きつけられる第一歩か。何かの先天的含めた病気だとは思わなかったのでしょうかね。それが本当に理解していると思い込んでいるのはこの頑固な性格故かもしれませんけれどもね。

翌日水族館に居たイルカをみな逃がそうとして警察に捕まったそうで。
…考えたらどんどん笑える話。勝手に自殺したと思い込んで、他のイルカも可哀相だと思い込んで逃がそうとするのですからね、しかも気持ちが覚めない死亡翌日という。しかしこの場面は皆音楽や雰囲気で騙されそう。自分の中で全て筋道付ける為ドラマティックに演出しているだけではないですか?
この辺を見ると逆説的に太地を憎む話につながる。イルカを友達と見るリックと、商業動物と見る太地町に対して許すまじという憎悪の念。欧米人特有の我が強い方が勝つ論理の見え隠れ。

太地では、イルカを岸程近くまで追い込む漁法なので捕獲風景は誰でも岸から見る事が出来るらしい。しかし捕殺するところは入江の入り込んだところにあるせいで見えないし、見せる場所ではない。
…当たり前の話ですよね、屠殺の風景なんて見せますかね?

死んだイルカで商売することに怒りがちなリックと監督ルイ。
…「イルカ殺し」って無理に表記しても食料なのに、例えば豚殺し牛殺しと謂うのか?魚殺しマグロ殺しと謂うのか?この辺が解消されないと、どうにも埋まらない溝。何かの壁というヤツでしょうか。リックとルイはその溝や壁を太地ごと踏み潰してしまおうと考えている。

どうすればいいのか?国際捕鯨委員会にアタックだ!という訳。
国際捕鯨委員会IWCの会議に怒りを憶えるリックは2006年IWCを永久参加禁止処分になっていた。
…政府内の人物でもないオッサンの参加という方法が分かりませんが、例えばストーカー禁止法のように会議会場へある程度の接近そのもの禁止を言い渡されているとか?
仲間と揃いの「イルカを救おう!」シャツを着込んでいたのは、リックとその仲間が大会の周囲に陣取ってシュプレヒコールを上げて、余計なことを訴えている、いわゆるアレな団体か。
その予想が正解ならば、奇しくも自分らが日本でやられた「ザ・コーヴ」映画上映反対運動と同じ様な事を映画の中で行っているという事になる。という事は、蛇が自分の尻尾をくわえるというか、そういう反対運動に対し反対することは出来ない筈ですが、わがままセルフィッシュちゃんなのでそういう気概も無いのでしょう。だって文化思想の潰しを行う為のプロパガンダ映画ですから。
まあ自分らが太地のイルカ漁を潰すより先に上映が潰されちゃいましたね、一部がね。

バンドウイルカは鯨の仲間である。大きさが違うだけでイルカとクジラには明確な差は無い。という訳でイルカを追うと、自然とクジラの話とリンクする事になるのだが。
そこで国際捕鯨委員会IWC、日本代表の森下丈二氏が登場する。彼を標的にして糾弾する為に。
…一端表題に立ち返ってみると、監督も主演も「日本を攻撃する映画ではない」とか言っていましたが、日本代表を攻撃しているという事は日本の姿勢や方針を攻撃しているという話なのに、どうしてそれが日本を攻撃していないとなるのか?と言いたくなりますが、この後も明確に攻撃。

森下氏「捕鯨は明らかに感情的な問題となって来ています」結構な集約。
…正直いいたいことは要約すればこの一言で終わる。

日本は捕鯨禁止したら商業捕鯨で無く調査捕鯨を申請してきたのでオーケーにしたという話を「捕殺」という言葉を使って少々意訳気味に展開している。
…この辺日本で鯨料理が成立している文化を紹介せずに、ただ殺している様に喧伝するところは蛇足で日本を恨ませる話で、またイルカと関係無いですからね。

数値の話を畳み掛けるように展開し「捕殺」の合唱。
日本の調査捕鯨船を上空からカメラで撮影し、獲った鯨が甲板上で並んだ所が捉えられている。調査中の光景ですが、勿論血も映る。
この辺であの海駄犬ことシーシェパードの代表が登場。
…なるほど調査捕鯨船甲板上の映像はグリーンピースかこのシーシェパードが提供している可能性が有り。しかし字幕スーパーでは「グリーンピース共同設立者」として。あきれます、誰がこんな男のいうことを信じるのか?イヤ信じるんですよ。外国はしょうがないなあ、という。それはそうと何でベジタリアンが小太りなの?!

1000頭の捕鯨問題は議題に上がるが、2万頭以上の小型鯨即ちイルカは議題ではないという。
これは一体どういう事か?リックの目的はバンドウイルカ生かしであって、鯨ではない。バンドウイルカは鯨の仲間であるが、議題の論中では無い。これは一部の水棲哺乳類信仰国が「バンドウイルカも議題に上げるべきだ」との話をしていると思われるが、リックか監督ルイは「全世界からだ」と事実の拡張をして批難。
リックは話のすり替えを2重くらいやって国際捕鯨委員会でイルカの捕獲を止めさせようとしていたという話になる。
…鯨=絶滅危惧=捕獲制限=小型鯨=イルカって方程式にはならない。バンドウイルカは絶滅危惧種?聞いたこと無い。
つまりこの時点では若干畑違いという事。瓜とメロンくらいの差、それより近いかも知れませんが、まあなんにせよ議題に上がる事か?つまりは軽く笑っても良いくらいのレヴェル。

研究目的の捕獲、鯨を殺しているという話になるのが世界に於いてはとても違和感があるという。
…動物を捕獲することは殺すことなのだが「殺す」だけを取り上げると欧米の様に死体を捨てる話になりすそうですが、鯨は捨てるところなど無いというのが日本のやりかたな筈。しかしそれは近海で禁漁になる前行っていた鯨漁の場合で、それが調査捕鯨上の今現在も捨てるところがない様に加工する事が実行されているかは知りませんが。

結論として鯨の絶滅にIWCは寄与しない。彼らに任せているようでは駄目。自分たちでやらないと、とは海駄犬代表の談。つまり日本の調査捕鯨船に対し妨害工作をやるという話を暗にしている。
…ふざけんな馬鹿野郎と思いつつ。捕鯨高制限は確実にされているのですから、確実に鯨の頭数は増えてきている筈。ただ魚全体の総数が多くなっている訳では無いから鯨だけ増えてもどうしようもないと思うのは気のせいでしょうか。

古代ギリシャではイルカに危害を加えると死刑になっていたという。昔から人間を救ったという話があるからだとか。サーファーに聞く鮫の危機からイルカに救われた話。
「日本でイルカが年間2万3000頭も殺されているんだって!僕も聞いた時は驚いたよ」だって。
…あんた、やけに詳しいな。

イルカ可愛い頭良い、太地憎いの反芻。
集約は日本に。太地町に戻り、殺害シーンは撮影されていないとか住民との一悶着で地元住人が悪者に。ここの語りがコアになっている。
「どこのテレビ局も撮影することが出来なかったその殺害シーンが撮影されていないのならば、私たちが撮影して世界に公表しよう。世界中から避難浴びて、そのうち日本政府が『面倒だから止めさせよう』という話になる。それのきっかけにしよう」とのこと。この論理がこの後盗撮をするミッションに移っていく。

リックの独白「カメラが回っていない時、住民が既に死んでいる小さいイルカの首をこれ見よがしに切った。僕は殴ってやろうと思ったら彼は面と向かってきた。彼のあだ名は『Private space』さ。これが彼の知っている唯一の英語だからね。カメラを持ち僕に向かって叫び声を上げる。彼は挑発して殴らせようとしていた。殴ったら逮捕できるからね。これまでもでっち上げて逮捕や訴訟されるのではないかと気を回していた」そんな中で中指を突き立てる住民の映像とか住民が挑発している様子が。
…観た側が住民を蔑むには格好の映像。

またポールワトソンというグリーンピース共同創立者が登場、とはいってもこれは明らかにシーシェパードの所業。2003年にカメラマンを太地に送った事を話す。そして映像も。
ここで海に入り網を切ってイルカを逃がしたらすぐに逮捕されたという。これで行くのが難しくなったと。
…だからこの後は資金援助に回っているのか。
しかしこれで冒頭にある通り、太地町に変な外国人がきたら一律マークされるという体制が敷かれていったのが分かる。特に業務用カメラを持った外人が来たら触覚が動いてしまうのも頷ける話。ディスリスペクトしかしないから。

白人サーファーが2007年に邪魔した様子。独白するのはデーヴ・ラストヴィッチ。
…さっきのサーファーではないですか。どうりで詳しいわけで。

ヘイデン・パニティエルやイザベル・ルーカス達と太地の海へパンディングしていってイルカがいる網の近くへ行き6人が水上で手をつないで祈りを捧げる意思表示を行っていた映像。…人間の壁に程近い発想。
そうしたら漁師の船が1艘やって来て怒りながら追い払った。漁師も人を傷つけてはいけないのでサーフボードをY字金具の付いた竹竿で押してその輪を崩す。危険なので岸へ戻っていったサーファー達。
…for movie、映像の為。攻撃する被害者である。被害者と成りに行っているのだ。
この辺有名な大映しの「帰れや!」と言う“プライヴェートスペース”の名で揶揄した住民の怒りを映した映像と、この映画には無いが金髪の白人女性が泣き崩れて岸に戻ってくる映像などがあるが、これの誰かがハリウッド女優だとかいう話で話題になっていましたので、映画外で見る事もあったでしょうがね。資金提供にはシーシェパードが関わっているとかいう話も。

リック「何としてでも止めさせる。必ず」
…こう言っているのですね。その傲慢な主義が映画の原動力となっている訳ですが。

ルイ「物事を正そうとする人間がいるのに、誰も協力する者が居ないんだ」
…それは自分が正しくないと、おかしいと、お節介だなと、視野狭窄だなと、行き過ぎていると思ったことは無いのでしょうかね。

そしてこれから盗撮影ミッションスタート。チャールズハンブルトンは危険なところに行って撮影する写真家。長めのアゴヒゲを蓄えている。監督のルイから電話が掛かってきて「日本に来い」と言われた。
なんと太地町長執務室で漁業組合や関係当局と会議をしたという。
…正攻法とは少々驚きですが、何故そんな事になっているのか?前述の住民マンマークと話が違う。この突然な方針転換は何か?これ後になって分かった事実があるので後述。

2日間協議して撮影の禁止区域を定められた。これがイルカを食用捕獲している入江であると見定める。ご丁寧にCGでその入江を再現。
そこは太地町の海岸線特有である高い岩山に囲まれ海岸線を侵食された奥深い入江の奥に位置している。ちなみにこの一体は国立公園になっているが立ち入り禁止区域。
公園を乗り越えて入江を望んでみる。
リック「すべての悪事はあそこで始まった」
…と言っていますが、漁師の目的は経済活動であって悪事ではない。原動力のぶれない主観であります。

警察いたのを理由にいきなり京都の寺へ。…って可笑しくないですか?何でいきなり京都なんだ?
京都では日本の寺をたくさん見に行ったのだとか。その中で石庭を観てそこからインスピレーション。「人は石を見るが、石からも人が見えないか?」だって。…うさん臭くて笑えます。

ルイシホヨスがいきなりカーナーオプティカル社の元ILM社員で特殊効果を生業にしている者に会って石型カメラケースを作製。…京都からいきなりアメリカの特殊撮影工房?時間の関係もあっておかしな気もしますが、おそらくカメラは大体ソニー製。

サイモンハッチンズ、フォードローダーデール、ジョーチズルム等の協力者。
上空から撮影する為にカメラ付き無人飛行船を用意。飛行船はフリッパーの役を演じた「キャシー」という名前を付ける。

水中聴音機を仕込みたい。入江の水深が分からないので世界有数のダイバー、マンディーレイクルックシャンクとカーククラックに頼んで仕込むのだとか。マンディーはフリーダイビング世界記録保持者。
でかいフィンをつけて青い海の中、人型の周りにイルカが居る光景は映画のパッケージ、ポスター写真となっている。
掛けた声は「イルカ殺しを暴く作戦に参加しないか?」とのこと。
撮影機材を47個の荷物に分けて来日。

ホテルに着いたら大きな荷物を持ち込んだ白人だもの、すぐに気付かれたとか。
車がいるとか、下見に行ったら後をつけられているとか。地理にも偉く詳しい。7~8台に付けられていたとか。車のナンバーでヤクザなのか?…だそうですが、やくざが関わるかいな。
博物館の人に誰だか教えてもらったら警察署長の車だったとか。…この辺疑問あり。警察署長の車を知っている住人って何なんだ?

海岸線に行って漁師に監視されている撮影班。でかいカメラをかついでいくが、住民も大声でまくしたてるが権利を尊重し触る事すらしていないのに注目。
マンディーが涙ながらに「親たちを殺されてしまった赤ちゃんイルカが入江に追い詰められて、海が血で染まった。瀕死のイルカが逃げ出して息絶えた。可愛そうだった」と回顧し訴える。対比として住民の笑い声。
…「親を殺された」と妄想上の話を作り上げる、憎むべきメタファー。

リック「どうしてこれが文化だ?伝統だ?日本人も知らないのに」
東京に取材へ行き「2万3000頭のイルカが食用になり肉を食べられている事をどう思いますか?」と日本人に質問すると一律に「知らない、考えられない」とかいう回答。「そんなのおかしい」みたいな回答をする日本人の後推し。「マスコミのもみ消し」だそうで。
…まあ正味な話その見解は「秘密のケンミンSHOW」を見たら氷解するのでは?

「イルカの肉は水銀で汚染されているから組織的に報道が規制されているんだ」との見解。
ここで水銀の話が初めて登場。食物連鎖ピラミッドの上に位置する魚ほど捕食する量も多い為、自然と体内に蓄積される水銀含有量が高くなるという話。…これはバンドウイルカでもクジラでもサメでもマグロでもそう。

ここで「環境省の課長補佐」諸貫秀樹氏が登場、たどたどしく答えている。…本人は英語で答えているのだろうが英語が上手く無いのか日本語訳をたどたどしくしているのは何故か。
水銀問題、諸貫氏は「基準値以内なので問題無い」との答え。

しかし何故か顔にボカシが掛かった日本人の科学者が告発する。魚介類水銀基準は0.4ppmのところ、太地のイルカ肉からは2000ppmの毒性を確認したとか。
2万3000頭獲られているイルカの肉は何所に行っているのだ?という疑問。
Cスコットベーカー博士が高級鯨肉と書かれたイルカ肉?を検査。東京はホテルの一室にて検査キットを用い高級鯨肉をチェックすると鯨肉はイルカ肉だった。WHO基準の20倍濃度ある水銀含有量であった。
…何所でもそうだがジャッジメントする時は大抵後攻の方が物語的にも有利である。正味な話後のインパクトを上書きされ前の話は忘れる為。
水銀さておき一つ思い出してもらいたいのは、イルカ肉を鯨肉に偽装しているような錯覚を打ち出していますが、前述自分たちはIWCで「イルカとクジラは同じ」と言っていたのでは?こっちは今度立場逆になって小型鯨を否定していますが。売り手側からすれば小型鯨というレトリックを使えばどっちとも取れるという話で。別にイルカ肉と堂々表示でも良いのですが、まあそれは業者の問題と。

水銀中毒の話を重み持たせるために熊本県は水俣市まで出向く。イルカ肉から水俣病を示唆。同じようなことが起きようとしていると。
…急に水銀問題へとシフトしていく傾倒ぶりが中々謎。映画として話を一度に提示するのではなく個々で理解させる為のテクニックか。

1956年に発生した謎の病気。チッソ工場から密かに垂れ流された廃棄物を、12年間日本政府が工場と共同で隠していた。
水銀中毒。胎児に障害が行き先天的障害を持つ子が産まれた。イルカ肉を食べると同じ悲劇が起きるとの警告。…果たして本当にそこまでの濃度なのだろうか。
太地の海岸で水銀中毒について住民に質問するが、あんたからは訊かれたくないという話ですか。

諸貫秀樹氏が再登場し「汚染された肉で水俣病までになるかといったらそうは思わない」との弁。ちなみに役職スーパーが「水産省課長補佐、水産庁資源管理部遠洋課捕鯨班」となっており、先程と違っている。…シーシェパード代表の事といい改変がある。
リック「イルカ肉が売られなければ水銀汚染になる事は無いので、我々は太地のイルカ捕獲を止めなければいけない」との強情な論理。…いつの間にか理由が一つではなくなっている第二論理、すり替え論理。

隠し撮りのミッションを進める上で危惧するのは、逮捕されたら最長28日間拘留出来る。その拘留期間中は夜中に突然叩き起こされたり拷問もありでの自白を引き出させるという、不当な拷問があるというディスインフォメーション。
…これはリックの語りであり映画としての公式見解なのか?といったら違うのだろうが、何だか賞を獲っている映画なので日本政府あるいは警察庁は抗議しても良いと思いますが。

盗撮影の為自分らを鼓舞して周辺を調査し隠しカメラポイントを選定、作戦会議。

ここで1971年の映像、鯨の保護活動がスタートした事を回顧する。ロンドンでの集会。
オーシャンアライアンス創立者ロジャーペイン博士が鯨の鳴き声レコードを作って発表し保護活動をスタートさせたとか。水生哺乳類信仰の進水式ですな。日本の国旗も燃やされている。
当時は年間3万3000頭の鯨が殺されていて、その後自分らの働きかけで年間捕獲数330頭に減少させたが、また再び捕獲数が増え始めているとか。
…それ以上に鯨が増えているであろうから問題があるとは思えませんけれどもね。これも関係無い話。

「作戦 第一部 水中聴音機の設置」だって。旅館の和室で機材の最終チェック。東京アメリカ大使館と携帯電話番号を持って夜中乗用車で出て行く。
暗視カメラで機材を持って潜水チャンピオン2人が海中へ。警備員に警戒しながら聴音機を設置し寸での所で戻ってくる、演出。
朝来た警察?リックが水銀中毒の話をして3人の日本人を煙に巻く。

鯨の供養塔へ赴く取材班。わざわざご丁寧に石碑の文字を改変エフェクトして英訳を行っている。
…何故行ったのか?鯨の供養塔を彼らはどう捉えたのだろうか。「じゃあ獲らなきゃ良いだろ」くらいの考えかしらん。ちなみに東京築地卸売市場にも魚の供養塔は存在します。ジンガイがそういう八百万の神とか一寸の虫にも五分の魂な考えをどれくらい理解しているか。

またカウンターパンチのイルカが可哀相、イルカ可愛いなキャンペーン。
ジョンポッター博士がイルカの知能が高い話を、観客へ再教育。…怒りをアンプのように増幅していくが、最大波はまだ先だ。
録ったイルカの鳴き声を聞いてリック「不気味だな。このイルカ達はもう死んでいる。明日には別の群れが来る」とセンチメンタリズム。
…よく出来たドラマ。機械の設置には成功したが一度落胆するメタファー或いはこれも怒りの増幅に利用か。しかし破壊と再生があるのは映画の常。欧米キリスト教文化の復活再生儀式を模倣している様である。

ハーディージョーンズ、BLUEVOICE.ORG設立者の言うことにゃ、長崎県壱岐市は「イルカ殺し」の悪名が高い場所であったと。
以前は海岸に漂着して踏んづけたくなる程多くのイルカが居たが今は居なくなった。イルカショーを継続する為壱岐のイルカは太地から買っている。
「鯨の仲間は日本に近づくだけで命の危険に晒されのです」…との話ですが、正直面白い。当然その通りですよ。しかし欧米文化も別の文化圏に触れると、すべて自分らの価値観で上塗りしようとするのですが。

リック、太地の漁師に「儲かる同じ額だけ助成金を払うのでイルカを殺さないでくれ」と言ったそうで、その物言いも中々に物凄いのですが、漁師は勿論断り「金の問題ではなくペストコントロールだ」と答えたという。イルカは魚を大量捕食する「害獣」なので駆除する必要があるとの事。…これは否定出来ないのでは?
…東北の海でラッコが人間の養殖したウニを食べちゃったという話がありましたが、あれはどう考えてもラッコが害獣である。漁師も可愛い顔しようが事によっちゃあ駆除したいだろう。ただラッコは可愛いのレッテルが先行して殺せないのでは?
日本の各所ではイノシシの被害で作物を食い荒らされたとかいう話がいつもありますが、猪捕まえれば肉にして食べられるし作物も守られる。イノシシ食べても抵抗少ないのは何故か?慣習と可愛いと思う人が少ない、何より迷惑が先行である。
この話を掛け合わせるとイルカも害獣に当たるのは明白で、別におかしなことではない。変な信仰をもってくるのは止めてくれという話だと思うのですがね。

IWCに話は移りイルカを鯨にスライド。日本が主張する「漁獲高の低下は鯨類が食べるから」という話をおどけた音楽つけて報告。漁獲高はあくまでも人為的なものであると。人間の魚を消費する量が多いので鯨も小型鯨も比ではないとの話か。
東京都は築地市場にカメラ。…このカメラは隠しカメラか?
ここでまたポールワトソン。海の生物に詳しい人の扱いな海駄犬、暴君。海の資源は有限であるとの話。
サイエンス誌は今のままなら40年で魚資源枯渇だと2006年に発表したとか。…あと何年?
魚資源を牛耳る日本を批判「魚資源を獲り続けて日本は危機感が無いのだろうか?『魚の変わりに鯨を捕獲する』と言うのだろうか?」との話。
…魚資源が減少している事は理解するが、だったらピラミッド頂点の生物はアンバランスな多さになり鯨の数も減少する。また減少させなければならないと考えるのは妥当な話だと思うのですが、鯨もイルカも適量獲るのが理想。人間死んでも鯨を生かせという者達には何言っても無駄なのでしょうが。でもあからさまな日本批判です。しかし魚類を獲り過ぎているのは日本では無かったりするのが妙な話。日本の漁業は学習しそれこそコントロールされ禁漁期間が有るのが何よりの証拠、根こそぎ獲るとか馬鹿な真似はしていない。

IWC席上で森下丈二日本代表「国際捕鯨委員会は小さな漁業の村を潰そうとしています」
…先程バンドウイルカは関係無いと言っていた筈なので、国際捕鯨委員会が太地を潰しにかかるのはお門違いだと思うのですが、実はこの年に森下代表が太地のイルカを議題に上げてバンドウイルカの漁獲制限を設けようという話を提案した。管理を印象づける為の話か。ちなみに太地は村ではないので。ヴィレッジとか言ったのでしょうかね。
ここで初めてバンドウイルカが絶滅どうのという話を。適量の基準と絶滅危惧の基準が明白で無いですがね。小型鯨だったら比較的増える速度も速いと思うのですが。

IWCでは1986年から日本が小さな島国を取り込んで布陣を作っているとの話。鯨を獲り続ける為に小島国を囲っていると。
…帝国主義の名残りとは思えませんが、確かに間を官僚が咬んでいる可能性も否めませんね。実際いつもIWCの話がニュースで出た時は否決ばかりされているのにIWCへ金は一番払っているというこのおかしな話。別にそれならいっそIWCなんざ抜ければ良いのにと、堂々商業捕鯨再開してしまえば良いといつも思っているのですがね。それは割と皆も思っている筈ですが、抜けたら抜けたで更なる批判の目に晒されるかもという危惧もあるのでしょうかね。

太地の鯨を日本全国の学校給食に取り入れる計画?議員が汚染された鯨肉を全国に流してはならんと告発?数値を好評し学校給食にしてはいけないと告発した。…これは自分の孫を守りたい一心ということかしらん。
まあどこまでも安全を追求したいのならばそりゃあ食べない方が無難なのでしょう。実際太地町で水銀濃度を髪の毛から調べてみたら通常の人よりも4倍くらい高いという結果が出ていますが、まあしかし水俣病との開きはまだまだあるでしょうに。

諸貫秀樹氏にその学校給食採用話を訊いてみても「知らない」と。…そりゃそうです、水産庁の人間な訳ですから。
それで結局太地のやり方を批判し、自分らの行為を正当化し士気を鼓舞するという、何時の世でもカルト宗教が行っている洗脳再教育という気もしますけれどもね。

ルイシホヨス「出る杭はうたれる。日本にこの運動をする組織が無いから自分たちが運動をするしかない」という。
…問題が無いからでは?出る杭がうたれるって、別の問題でやっている者はやっていますけれどもね。NTVの取材班は偽りの海と称して違法な薬品を撒いて成長させている養殖業を隠し取材して欺瞞を暴いている。

そして「第二部フルオーケストラ」だって。夜のミッション。各々方々に散って隠しカメラを設置。…なんの電波を用いた無線でやりとりしているのだろうか?
フェンスを乗り越えてカメラ設置。「誰か来た。作戦は中止だ」と思ったらリスだった、だって。…音楽がうるさい。
入江の様子が伺える場所にカメラ設置完了。それを観ている光景をはさんですぐに録画された様子が出される。
…旅館で浴衣を来ている外人おっさんリックにひと笑い。しかしこれはアリバイの為の扮装なのかもしれませんが。

カメラがセットされ生放送で再生されているのか、それとも回収して後に録り貯められたデータを再生しているのか分かりませんが、ふんだんにセットされた隠しカメラの映像がぬるりとスタート。…日本人の編集だったらこの辺盛り上げそうですが。

漁師が薪を囲んで談話。そのうち水面のモーターボートが追い込んでくる。網上のウキが並んだ網の端っこにイルカが追い立てられやって来て、漁師が紐付きの銛を持ち作業の時を待つ。
今にも銛で撃ちそうな時、海中のカメラに切り替わる。最初は緑色に近い水の色だったが、見る見るうちに赤く染まって暗くなっていく。音はねずみ取りのようなキィキィとチィチィの中間のような音声が入っており、耳障りである。
赤く染まる海面に飛び出すイルカ。海上のイルカを銛で突く作業を行う漁師。…何発か銛を打ち込んで出血させ弱らせる作業か。
作業は淡々とやっているのだが、音は「DEEP FEAR」という様な曲名が付きそうなBGMである。
大概が弱らせたら浅瀬から陸に引き上げる作業と、海中からボートに引っ張り上げる作業を行っている。
イルカは一頭が一般的成人男性以上の重量をしているのであろうから、赤の海面から小型ボートとの差が少ないとはいえ、尻尾をつかみぐいと引き上げるという作業は大変であろう、船のヘリに足をかけ船上へ引きずり上げる。その両脇にいる2人がカギモリで引っ張り上げたりなかなかの重労働。…腰が弱くちゃ出来ないですね。
船が沈みそうな程イルカを積むと、漁師が4人乗ったボートは作業場へと進むのであろう。血染めの海と砂利の浜にはウェットスーツを来た漁師が焚き火を囲んで一服。水際にはイルカが数頭横たわっている。…この後処理するのか?
赤く染まった海中にひょっこりダイバーが頭を出す。シュノーケルの素潜りである。…追い役の海中班か。残ったイルカが居ないか探しているのか。
浜の焚き木は漁師が残りの水を掛けて水蒸気が上がる。…中々牧歌的な風景である。
捕獲されたイルカが中型船に引き上げられており、中型船が寄り添っている様子。その後一艘の船が離れると死んでいるであろうイルカが一斉に海中へ飛び出した。よく見ると紐が付いており、おそらく海で体内の血を洗っているのか。…海に流れた血は周辺海中生物の栄養になるであろうことを付記しておきます。

ルイシホヨス「録画した映像を見出したら、物凄い憎悪感がこみ上げてきた。おぞましい映像だ。同じ事を鯨でもやっていた。一頭たりとも残らずに殺すんだ」と、思いつめた様子で語る。
第一クライマックス終了。

…以前別の記事でも書きましたが、この光景は正味な話海上屠殺の風景である。ルイシホヨス当人は水銀が体内に溜まらないであろう小魚しか食べない男で、肉は口に入れない食生活をしているという。それは以前に牛だか豚だかの屠殺場を見に行った以降動物肉を食べられなくなったというトラウマの持ち主である。家族には非肉食の強要はしていないそうだが。
考えると、観客には自分が見た屠殺と同様のショックを与えようとしているのである。
そして思想の支配という手柄は自分たちの中に転がり込むという訳。これはともすれば偽預言者。地獄の光景を見せて入信を迫るどこかの宗教団体のよう。イルカが海で跳ねるのは天国の光景。
ルイシホヨスは別の取材で豚の食肉処理工場にカメラを隠して、従業員が豚をバンバン蹴っている所を撮影し問題にしていた人物。肉になるからといって豚を蹴る行為が良いとは言わないが、あげつらって叩く必要もないとは思いますがね。

イルカの泳ぐ映像。わんぱくフリッパーの回顧。
「何故海に逃がしてやらなかったか。ずっとその事が頭から離れない。出産を見守ってきた。病気の時は元気になるまで世話をしてきた。今知っていることをあの時知っていたら水族館から買い戻して海に開放しただろう。そうするべきだったんだ」
「なのに、毎年、車を買い換えたり。ずっと何年もの間愚かな人間だった。気付くのが余りにも遅かったんだ」と、自戒の念。
…イルカの出産や病気をどう見守ってきて来たのか分かりませんが、しかし自分の関わったイルカは良いですが、全世界に人で無い生物の権利を通そうと拡張されても困ったもので。
下手すれば害獣退治であるところのイルカ漁とは隔世の感があり過ぎて、人間の順番が下に来る訳だわそれはという感じですが。そのイルカ尊重な考えが世の中一般人にも理解できる考えなのか?というと、どう考えても行き過ぎたイルカ狂いのオッサンとしか思えませんけれどもね。
そんな後悔の元になっているイルカが自殺した話が正しいかどうか分からないのですが、そこで既にボタンが掛け違っている可能性も有るわけですが。
でも欧米人は賛同するのか、そうか。馬鹿なんだなぁ。
賛同者があるという事は、逆をいえば「イルカのフリッパー」が貢献しているかも知れないなとも思いますが。イルカ可愛い思想を啓蒙していた元祖な訳ですから。
その後イルカのペット化が水族館に於いて始まったのは、曰く間違った展開の仕方で、気付いた時にはもう遅いという。「俺はこんな風に育てた憶えは無い」みたいな。
そんな世界中のイルカ出荷を潰す為に太地へ戻って一方のイルカ殺しを喧伝し、イルカに関わることをさせない為の盗撮映像なのですが、さてこの切れる刀を手に入れてどうするというのでしょうか。

ここで水産庁の諸貫課長補佐再登場。太地で行っているイルカ漁の仕方に付いてルイシホヨスを刺激させない様にやんわり説明。
諸貫「太地の漁師は専用の銛を使って背骨を一突きします。これでほとんどの動物を即座に捕獲できます」
ルイ「即死ですね?」
諸貫「はい」
ルイ「これ以外の方法ならどうですか?」
諸貫「仮定の話はしません」
ルイ「この映像を観て頂きたいのですが」と、手に持ったiPodだかZuneだかその他だか分かりませんが、手のひらサイズの映像プレイヤーを掲げて諸貫氏に見せるルイ。ピヨピヨとイルカの鳴き声。捕獲風景を見せていると思われる。…が、このミニ映像プレイヤー、スピーカー付きですか?音声は後付け?と一応ツッコミを入れさせて頂く。
一通り映像を観た後「いつどこで録ったのですか?」と小怒りのご様子な諸貫氏。
…これ諸貫氏は3度目の登場ですが一回で撮影しているのならば、最初から映像を手に入れた状態で話を聞きに行っているという事になりますが。

そして第二クライマックス。
IWC会場。裏でリックが何か荷物をゴソゴソやっている。会場では森下丈二氏が発言中。
森下氏「捕鯨国は捕獲の仕方や死ぬまでの時間も研究して改良して来ました」
会場にリックが近づく。黒いジャケット、後ろ姿。
森下氏「例えば日本では動物達が死ぬまでの時間を年々短縮しています」
リック会場の扉を開く。
森下氏「今では半数以上の動物が瞬時に殺されています。その実績は誇れるものです」
IWCに液晶モニターを胸に抱き映像サンドウィッチマンとなったリックが、血で染まった入江の映像を持っていく。「やったったぞ!」みたいな荘厳な管楽器の音楽。
すぐに腕捕まれて追い出されていましたが、顔が完全にどや顔でなんじゃこりゃという感じですが。
…これはつまり、イルカを死亡させる手段を「森下代表が言っている事と太地の現場でやっていることは違うでは無いか」という事を映像見せ証拠に言っているのですが、勿論クロスオーバーしてリックが会場入る時に森下氏が発言しているとは思えません。完全にドラマ的構成です。

飛行船の空中映像で入江を撮影した映像。入江の海水は赤く染まっており、以前の映像と違うのは、何らか緑の板状シートが掛かっている。
リック「私が生きている間に何としても止めさせる。だから今、あのイルカ殺しの小さな現場に一番力を入れている。あれを阻止出来なければもっと大きな問題なんか絶対に無理だ。望みはない」…という何とも馬鹿にした発言。小さな現場、止めさせる。こっちの見下しお目出度う有難う。

そして渋谷のスクランブル交差点に立ち続け映像を流し続けるという。映像を観に人が若干集まってくる。…「渋谷に居た活動家一名」になった光景であるが。

エピローグ。
畳み掛けるように諸貫秀樹氏2008年に解雇された、センセーショナルな話として彼の毛髪から水銀が検出されたとか。
太地町の「プライヴェート・スペース」しか言わない住民は解任されたとか。
イルカ肉学校給食での採用中止を町議会議員が実行とか。
ドミニカ国はIWCから脱退したが、日本はカンボジア、エクアドル、エリトレア、ギニアビザウ、キリバス、ラオス、マーシャル諸島を傘下に収めたとか。
自分らの活動が上手く行っているというところを見せて日本が転けている印象捜査をさせて終わっていく。
「あなたが止めない限り、毎年9月にイルカ漁は解禁される」というメッセージを残して。
…いやかし大なり小なり皆水銀は皆検出されると思いますがね。どこに雇われていての解任?顔バッチリ移しといて失礼極まりなしですがねえ。

最後に盗撮スタッフが警察の職務質問でトラックのコンテナ内を見せると撮影用の飛行船が入っており「子供が喜ぶと思って」なんてレトリックでいなす警官を馬鹿にした光景で終了。…なんじゃこりゃ。

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さて、この後は映画外の光景。映画が完成して外国の何所かで賞を貰い、リックがまた太地町へ邪魔しに来訪。おそらく2009年9月に入りイルカ漁が解禁になった時か。
その時カメラに収められていた彼は、太地町唯一のスーパーへ「水を買いたい」と入って行こうとしたが止められていた。太地町民の怒りを買ってしまったからだ。その周辺でまた水銀の話を持ち出して煙に巻いていた模様。
そんな2009年9月からのシーズンは害獣イルカを追い込んでも食用捕獲しにくくなった。明らかに映画の影響が出ていたから。解禁初期は水族館等への売却を目的にしか集めていなかった模様。その後注目が薄れた頃どうしたかは知りませんが。

またリックが記者会見した時「東京で皆に聞いた時イルカ漁なんて知らないといっていた。そんなのが文化である訳ない」と言っていたが、この主観が腹立たしい。
知らない小さい文化なら潰しても構わないと?知らない生物なら助けなくとも良いという話になりますが、流石欧米列強主義主張。
また「この映画に事実では無い点があるか?」との事ですが「あんたからしたら事実かもしれないけれどもさ」という点はいくつかありますよ。イルカが自殺とか、イルカの気持ちが分かるとか。

そして当初は日本公開が危ぶまれていましたが、配給会社も決まり2010年6月上旬から全国公開。日本の配給会社も山師か救う神か隙間産業というか商売上は正しいのですが、この上映に反対する団体が抗議の電話を映画館に掛けたり街頭に立ったりするという事態も起き、東京都内での上映館は無くなってしまった。
映画内容が文化の押し付けなのでそれに反発しての抗議を右翼的思想の観点から上映に反対した模様。
そんな映画中止をさせた抗議に抗議するみたいな集会も開かれ、内容ともかく「言論の自由を守れ」という闘争になったのですが、批判の自由も合法内で抗議をする自由もある訳で「見て批判すべき」とかの論調に刈り取られ結果こんな連中に対して商売を支援するという、偽りの中道を気取った連中がいるのも、ある種バランスが取れているかもね。個人的には与しませんが。
そんな会合に喜び勇んであの主演リックも登場したそうで。しかしこの映画自体非合法突撃するのを主眼に置いているので、むしろ一番タチが悪いのは出演者の方、このリックが手段を選ばない無政府主義男な訳で。それをフォローしてやる為に動くなんて馬鹿らしいですよね。

この映画自体がイルカ漁と食文化思想を潰そうとする話を常にしている映画ですから「そっちがその気ならこっちも抗議してやるよ」という話になる訳ですが、ただその連中は配給会社社長宅に突撃していったという話もあるそうで。しかしその点は警察呼べば済む事なのですがね。
しかし上映中止になっても私は言論の自由とか別に唱えませんけれどもね。こうして手段さえ選ばなければ観ることが出来る訳ですから。
リックとルイに感化された連中がイルカ漁解禁の時期、もし団体で太地にやって来てイルカ漁を潰そうとした時に、今回映画的持論思想を潰そうとした事に抗議したペンクラブ等の連中は、太地のイルカ漁という文化持論思想を守る為、同様にイルカ漁潰しの抗議を抗議してくれるのでしょうかね?右翼思想連中も抗議しに行くのかしら?
何所まで思想を守るのか?という。

そしてTBSのラジオ番組「Dig」から太地に取材へ行った話をしてたので付記。
この取材班、最初に役場とコンタクトした時は「太地の美しい自然を撮影したい」という話だったそうで、太地町は「どうぞどうぞ」と船出したりと喜んで強力していたという。その後徐々にルイシホヨス側が本性を顕わにし変質して行き「件の入江付近を撮影したい」という話になって来たので町は拒否したそうで、その事を怒っているとか。
おそらくその断片は映画内でも出ていた、×印の地図を頂いてCGの参考にした辺りか。そうしたらあの様にいつの間にか隠れて映画を撮っていったという話。
映画にも登場している通り、おそらく太地の町はイルカ輸出で世界の水族館からは名を馳せている地らしく、世界中の手配師に聞けば提供元は知っている筈で、そういう関係から2003年にシーシェパードの手先が来訪、網を破って逮捕されたと。その後欧米の通信社から取材が来る様になり、町の漁業組合が硬化し外国人に対して厳しくなったのでしょう。それで有刺鉄線のバリケードに警備員という状況になったと。
ちなみにTwitterでメモ「2007年に逮捕拘留者が有った」と書いたのですが、映画を観てみるとおそらく2003年のシーシェパードカメラマンのことを言っているのだと思われますので訂正します。
漁協の強面な面々をしてヤクザと表現したのは問題ありで、何だか映画完成し賞を獲得して取り下げられない状態と言い張りそのまま公開しているのだから、住民も賠償請求すれば良いのに。特に「プライヴェートスペース」と揶揄されていたかた。
しかし「プライヴェート・スペース」と揶揄しておいて悪役に認定し遊んでおきながら、一番悪どいのは自分らだという。また悪役として育てるやり方だったら演出上使い切れてないで中途半端ですな。

この映画を撮影した時期が分からないが2009年公開なので、2007年の秋から2008年の辺りに隠しカメラを仕掛けたのでは?と思いますが「2006年にIWC追放退去」のリックが映っているけれども、あの映像が2006年とも限らない。IWCは2回行っているか1回を2回ふうに分けているのか判りませんが、血の海映像を胸に掲げて突入したのは2008年でしょうか。日本から小型鯨の話を議題に上げたのがどうも2008年らしいので。

一応もう一つ。劇中にルイシホヨスが「日本にこの問題を取り上げる団体はない」みたいな話をしてましたが、エルザ野性の会みたいな名前の団体がやっているようで、IWC議会の詳細なレポートや静岡県のイルカ漁も取材している。リチャードオバリーと交流あり、エルザなんちゃら主催で正にこの太地町入り江をネタにトークショーをやっている模様。人間死んでも動物生かせという団体なのですか?知りませんが。IWCのレポは左右に振れていなければマトモなのですが、少々海洋哺乳類信仰側へ磁石のように寄っている感じですな。過激な保護活動をやっていないことは確かですがね。

「ここが変だよ日本人」という番組を以前やっていた時に、鯨肉の話を取り上げたら結構な外国人の数が捕鯨反対を唱えていたのを思い出した。
水棲哺乳類信仰国アメリカからのジャーナリスト(名前失念、いつもグラサン掛けた男でテリー伊藤とやりあう、そのまんま東の知事選挙を突然訪れていた白人日焼け過多の男)は「イルカや鯨のソナーが新しい言語たりうる」だったか「通信方法に利用できるかも」みたいな事を言っていて、その水棲哺乳類に対する信頼感の根深さが感じられ、少々背筋が寒い思いを受けたのですが。
だがおそらく欧米人がイルカにその親近感を植え付けられた思想根底にあるのは、近年ならばシャチの映画「フリーウィリー」か、年配なら正に「わんぱくフリッパー」なので、今では忌まわしいイルカドラマを作ったリックあんたのおかげだよという話ですわね。

もう一つ、ホエールかドルフィンウォッチングで自閉症の子供が症状良くなるみたいな話があり、家族でイルカクジラを見に行こう!てな話もありますが、まだやってるの?そんなアコギな商売。話によると別に犬でも猫でも良いというではありませんか。具体的にどういう論理でどういう効果をもたらすのか分かりませんが、イルカやクジラは神聖な生き物だという話が加速する一因ですよね。

Google earthで件の入り江を見てみると、地形に関しては解像度が低いせいで詳細を知るには難しい。ただ入り江に誰がやったか写真が添付「Dolphin killer」と書かれている。まあ別にドルフィンキラーでも何でも良いですが、個人的価値観をGoogle earth上で謀るのは止めるべきですけれどもね。かくなら「movie of the cove」とか。沖には同イルカ漁のキャプ画添付され、これもうやりすぎ。

太地のイルカ漁(事によると哺乳類なので『イルカ猟』だとか)も正味な話、下手したらここまでの突き上げとか後継の漁師が少なくなり、リックやルイの願う通り将来的には終了する可能性もありますわな。その時はたんと喜べという話ですが。
むしろ例えば中東辺りか中国やインドの富豪がイルカショーを開催したい為、外国資本入れてむしろハイテクになって、入り江になんて集めないでちょい沖で何らかのネット張って、音波銃とかレーザー銃使って、もう普通の人は近づけないから完全文句言われない形でのハイテクイルカ漁になる可能性もありますけれどもね。そりゃ無いか。

最後に、ここだけの話もう嫌。この「イルカ可愛い、太地潰せ」繰り返すクラブハウスサンドもう食べたくない。あのBGMも聞きたくない。似たような旋律が流れて来ると思わず攻撃的な意味でのイヤな気分になる。
正味な話、イルカも鯨も絶滅しても困らぬ。日本近海に来るイルカを捕獲方法問わず全部獲り尽くして水銀濃度高いのなら焼却処分かロウソク代わりか焚き付けにしちゃえよ。そんなに水銀濃度高いのなら裏取って水銀回収する名目で全頭捕獲しましょうや。イルカが絶滅で小魚育って、漁師もおいしいお魚獲ってハッピーウィークエンドだよ。
リチャードのおっさんも言うに事欠いて刺されない為か「日本は好きだ」とか言ってやがりますが、コチトラ願い下げ。日本に来るイルカ絶滅させるので、もう日本に来ないで頂けますかねえ。
そしてベッキーみたいな女(人気と人以外への友愛感持ち合わせている様な、という意味)や「世界がもし100人の村だったら」を泣きながら観て別の問題点に気付かないでブログに書いてしまう様な奴には観せるなと言っておきたい。
ついでに記すと、迷いクジラとか浜に打ち上げられた鯨とか助ける考えを持つ人がこの映画の支持者だと思うので、あの人数で騙され層が分かるってなものですな。迷惑だという以外に沖へ帰したい理由があるのですかね。
ちなみに、ニコニコ動画にいくとこの映画日本語版が置いてあるらしいですよ。私ゃID無いので知りませんが。

そして、もし全て読んで頂いたかたが居たなら、お読み頂き有難うございました。

おまけ。太地のGoogle Earth画像と、入り江の紹介画像。


雑記(ミスズマシの足で湾曲された接地水面を見つめるタイム)雑記(スペースぬれ煎餅)。

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