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heartland

I just write as my heart says.

Lovely 第20話 same

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誰かのことが好きなのか嫌いなのかははっきりわかるけれど、愛している人は誰かと聞かれると答えられない。大好きな人は何人かすぐに挙げられるけれど、そのうちの誰かのことを愛しているかと聞かれると途端に言葉を失ってしまう。
「今の恋人のことを愛しているんでしょう」
だから、彼からこう聞かれたときは困ってしまった。私は今、二人の男の人と付き合っている。一人との付き合いはだいぶ長くて友人たちは私たちがそろそろ結婚するものと考えているらしい。彼からのプロポーズはまだないけど、何となく彼がその心積もりでいることは簡単にわかる。もう一人との付き合いはここ二ヶ月ぐらい。今、私に聞いたのは彼だ。
「彼のことを愛しているのに、僕のことを拒絶しないのはどうして」
彼は本当に理屈っぽい。何でも理詰めで説明しないと納得しない人だ。
「困るわ。どう答えても喧嘩になりそう」
「どうして」
「どうしてって、あなたがそういう人だからよ」
私とはきっと愛しているという気持ちの考え方が違うのよ。私は二人とも大好きだけど、愛しているのはどちらか、どちらをより愛しているのか、聞かれても返答に窮するだけだ。目の前の彼は私のことを愛していると言うけれど、愛の概念が今ひとつつかめていない私には言葉ばかりが嬉しいだけだ。
「今の恋人のことは好きよ。あなたも好きよ」
そうだ、そうとしか言いようがない。
「気持ちに優劣はないわ。多寡もないわ。私の心はひとつきりだし、何でも言葉で片付けられるほどはっきりした気持ちは私にないの。私は好きな人と一緒にいたいわ。だからあなたのことも拒絶しない。そう、今の恋人のことも拒絶しない」
「僕は君のことを」
「続きはやめておいて。私にはあなたの心もわからないのよ…。愛していると言ってくれても私にはあなたの愛の形がわからない」
私は右手を伸ばして彼の左胸に触れた。シャツの下の固い筋肉、張り詰めた心臓の鼓動、心にこうして触れられたらどれほどいいだろう。私は左手で自分の胸を押さえた。乳房の下の静かな鼓動が切れ切れに私の手のひらに伝わってきた。心臓の鼓動も私とこれほど違うのに、どうして同じ人間同士だからと同じ感情を求め合うのか。
「私はあなたのことが好きよ。近くにいられるだけでしあわせだわ」

Lovely 第19話 scent夏の雨

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