Tuesday, 27. January 2009, 00:47:36
前回のロスの続きですが・・・。
ロスを抑える方法はあるのか?というと、分析と予測と打合せの繰り返ししかありません。
作らなければロスは出ませんが、菓子屋は菓子を作るということが原則です。
店長はロスを抑える能力を問われますが、いかにして販売するかの能力の方が大切です。
予定数を抑えて製造数を調整する消極法ではなく、予定数を売切る積極法の方が評価が高いということになります。
もう一つは、お店側の持つ「
待ちの体制」(お客様が来店されるのを待つ)という既成概念を取り除けば、お店の外の「営業」という新しい概念が生まれます。
①分析
まず、分析ですがPOSや製造計画などのデータを読んでも、何を基に分析してよいのか分かりかねると思います。そこで、お店のケーキをいろいろな分類に当てはめて見ます。
(例)
●苺のショートケーキ (売れ筋商品:定番商品) *黙っていても売れていく商品
●モンブラン(売れ筋商品:定番商品)●ザッハ・トルテ(見せ筋商品:品揃え品) *見せて全体を引き立たせる商品;脇役ですが主役を引き立たせる意味もある
●ミゼラブル(見せ筋商品:品揃え品)●ひなまつりケーキ(売り筋商品:キャンペーン商品・季節商品・節句商品) *売りたいと思う商品
●創作菓子など(売り筋商品:キャンペーン商品)これ等は各お店の分析の仕方にもよりますが、全品同じ数50個を製造してどういう動きがあるのか実験をしてみると、売れるものと残るものに分かれる筈です。そのままじゃ、なんの解決にもなりませんので製造のコントロールと、販売のテコ入れをしましょうということになります。
お店の立地条件や規模、コンセプトによっても変りますが、大枠の目安とすると・・・。
▲製造のコントロール、分類によって製造数を変える。
▲販売のコントロール、時間帯によって訴求する対象を変える。売れる物をより売りやすく、売りずらい商品はなるべく早い時間に売れるように工夫する。夜はより売れる商品で勝負する。
アイドルタイムにこんなに売れたら、アイドルタイムじゃなくなるじゃん!と思うでしょうが、そうなんです。
(バイストア活動などの店舗内での訴求活動や、外への営業でアイドルタイムに販売比重を持ってくると、売上も上がり、ロスは減ります)
その分析の元になるのが時間帯別来店客層の調査と、購買動向、そして分類別の製造計画と、訴求ピンポイントです。
訴求ピンポイントというのは、毎時間推奨販売すればいいというものではなく、少ない時間帯で最大の効果を得る魔法のような話しです。
基本的にお客様は商品を勧められることが嫌いです。が、「聞いてもいいわ」という時間帯があることをご存知でしょうか。
お客様によっても違いますが、人間の気分の状態は一日一定ではなく、急いでいる時と、落ち着いている時、楽しい時があるはずです。
どの状態のときにお奨めをしたら効果を得られるか、何度も実験してみることです。
お店というのは似たような人たちが集まる時間帯もあります。
1日の営業の中で、午前中は年齢層が高く、奥様が多ければ、開店時間から商品が揃っているので、お好みの商品を選ぶことが出来き喜ばれます。
どの商品を増やせば売上が伸び、どの商品を抑えればロスが減るのかある程度予想が立ってくると思います。
なぜ、ご婦人は午前中にケーキを購入するのでしょう。勇気を出して伺ってみてはいかがでしょうか。
「お使いものです」と答えたとします。であれば、定番だけではなく、普段動きの悪い「キャンペーン商品」や「品揃え品」などを推奨販売するチャンスなのではないでしょうか。
午前中というのはお客様にとっても事を起こす前の準備時間です。出張の前のお買い物、習い事の前のお買い物、訪問の前のお買い物、など・・急いでいるお客様が多いのですが、しっかりとしたサービスを行うことで、この準備時間こそが量販のチャンスに代わります。
この時間を逃すと、製造された予定の数を売切ることが難しくなります。お昼~4時くらいまでのアイドルタイムになりました。
何故アイドルタイムかというと、お客様は準備時間を終え、何かの途中時間になります。
休憩ですとか、移動の途中ですとか・・・。
客層はどうでしょうか。自分の食べたいケーキを購入されるお客様が少々増えてはいませんか。
更に「これが食べたい」という目的買いのお客様が増えていませんか?OLさんのおやつだとしたら、メモに商品名を書いて社員達に頼まれて来ているかもしれません。
こんなとき、ケーキを切らしていたら最悪ですよね。目的のケーキがなかったら気分が悪くなりますし、このOLさんも他のOLさん達に怒られてしまいます。
前回も書きましたが、切らすということは、お客様にとってみれば重罪なんです。
アイドルタイムに来られるお客様は目的買いの「常連客」が多くないですか?
せっかく常連客が来店されているのに、あなたのお店では、どんなアクションをしていますか?ということです。
会話やお菓子の紹介、「この前はいかがでしたか」とお伺いしていますか。
夕方から夜のお客様を増やすためには、お昼~4時までの様なアイドルタイムのお客様に喜んでいただけるサービスを行わないとお客様も売上も増えてはいきません。
口コミされる元になる目的買いのお客様が一番多く来られる時間帯は、うちのお店ではどの時間帯なんだろう・・・。
調査する必要がありますよね。
夕方になりました。ショーケースの中の商品分類はどのような構成になっていますか?
定番はどのくらい残っていますか。追加させて大丈夫ですか。売りたいキャンペーン商品がありますか。品揃え品は、どの程度置かれていますか。
この時間帯に売れない商品がロスになり、また、午前中やアイドルタイムの対策が出来ていないお店は、毎回ロスになるかもしれません。
この時間帯は、積極的にどんどん製造した商品を置いて販売しないと目標の売上に到達できない、更には一番活気が出て、一番売れる時間帯でもあります。しかし、他の時間動かなかった商品をこの時間でさばこうとショーケースに並べても、そうそう売れるものでもありません。売れている定番商品をいかにして沢山販売するかの勝負の時間帯です。
このとき、定番商品も少なめ、品揃え品も少なめな消極法を選ぶと、お客様の数はも売上も日ごとにだんだんと減っていくでしょう。
(定番多目で品揃え品少なめがベスト、 品揃え品を多めにすると大変な事に・・・)
②次に待ちの体制の売場から攻めの体制の売場に変える。
(ロス分を売ると言うのではなく、売りを上げてロス率を減らす)
売場でお客様を待っていれば来てくれるなんて時代は終わりました。何処にそんな横柄な営業姿勢がありますか。お客様はわざわざ来てくれるんですよ・・・。
それが出来なければ、営業時間を延長してコンビニと戦ってください。とか・・・。
仕込みがあって朝早いわけですから無茶言えないのも分かっていますが、外に営業する感覚が出来ただけでロスという不安が解消されるのは間違いないと思います。
この目的は決してロスのためではなく、売上を上げるためです。消極法を選ぶと何事も失敗するので「販路を築く」とか「新しい販売の方法」と考えたほうがいいのかもしれません。
リスクマネジメントという言葉もありますが、まったく売らなきゃリスクなんかありませんが、それじゃ商売として成立しません。売るからリスクが発生するわけです。
リスクを回避することばかり考えていると、港の付近で船を遊ばせているようなもので、向こう岸なんか絶対に辿りつきません。
正しく言うと、安全に航海し目的の場所に到達することが、後のリスクを回避することであって、無駄を無くせ!とか節減しろ!というのは、目的が航海ではなく、リスクだけの狭い範囲にすり返られているということになります。
どんな事からはじめてもいいんです。営業をしましょう。
商店街の床屋さんはお客様が平気で2時間居れるコミュニケーションの場所です。
パンフレットを置かせてもらいませんか。
保険屋のおばちゃんにカタログ作ってあげましょう。
銀行の新規口座開設のお礼にお菓子を使いませんか?
花屋さんとコラボレーションとか・・・。
夜の飲み屋さんにスィーツを置いてみませんか。