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菓子屋の男衆

フードプロデューサー 渡辺 幸弘

Posts tagged with "ヴァンドゥーズ"

10kg痩せました

つか、ぜんぜん更新できないし。

忙しいのと、怒りまくってるのと、ダイエット。
これ3強ですね。
今回はリバウンドなさそうです。
何に怒りまくってるって、聞かないでください。
世の中に対してです。(45でまだそんな事を・・)

販売員さんや学生さんには優しいです。(つもりです)


販売員さん、220人応募あったですよぅよぅよぅ。
一生懸命な方13人決まりましたよ。
http://sweets-cafe.jp/
一生懸命な姿を見てるだけで涙が出てきます。

来年の3月以降少し落ち着いたらヴァンドゥーズの研修施設としても
運営しますので、ヴァンドゥ-ズの皆さん遊びに来てください。


熱い男衆達は、来ないでください。
邪魔ですから。

ヴァンドゥーズのビデオ

ヴァンドゥーズのビデオが届きました。金額は税抜き1万5千円です。
経営者さんには、それ以上の価値があるよ。とだけは言っておきます。
(つか、なきゃ駄目でしょ)

感想はというと、どうしても先に諸事情の方を想像してしまうわけで・・・。

また、休みを返上させてビデオ作成のために出勤しているヴァンドゥーズの皆さんの顔が浮かぶわけで。
無茶な厚化粧をさせ、脇で腹をかかえて笑っている皆の顔が浮かぶわけで・・・。
岩田さんとヴァンドゥーズの皆さん、お疲れ様でした。
次に札幌に来るときがあれば、あの化粧を是非:up:

一般社団法人 ヴァンドゥーズ協会

7月1日にマンダリンでヴァンドゥーズ協会の発足の祝賀会があったようです。おめでとうございます!(僕は行けませんでした、すみません)

パティシエ・イナムラショウゾウの稻村省三氏が会長となり、本格的に、より専門的にヴァンドゥーズ(販売員)の育成を試みようということでしょう。販売員さんの横の繋がりも大切ですしね。
残念ながら北海道に支部はありませんが、いちを洋菓子協会が賛助会員となっております。

札幌の場合は、草の根的にご要望あれば売場に行って勉強会などを開催していますが、9月7日にヴァンドゥーズ講習会(基礎編)を開催する予定です。TVチャンピオンで優勝しまくったラッピング王の内田さんを講師として招きますので、後々札幌洋菓子協会のHPを参照してください。


それで、それで・・・しばし忙しくってこっちのブログ更新してませんでした。
札幌洋菓子協会のブログにもいろいろと書き込んでますので、こちらの方も宜しくお願いいたします。


10月に「さっぽろスイーツカフェ」をOPENします。
マンスリーで5店以上のケーキ屋さんの商品を出品していただくセレクト・カフェです。
ここは、ヴァンドゥーズの養成所みたいな意味合いもあり、製菓専門学校生や現役ヴァンドゥーズも現場で研修できるように考えていますよ!

とにかく販売員さんには、横の繋がりを持たせたいですよね。


クレーム処理 ・・・・

最近またクレーム処理の問い合わせが多い。
なんだろう・・・謝り方を知りたいのかなぁ。

方法なんかない

「申し訳ありませんでした」と謝ること。

クレーマーにしても、本当のクレームにしても、ちゃんとお詫びすること。
腹立てたって、しょうがないね。

謝った後、どうすればいいか?って、ちゃんと謝らないとどうにもならない。
自分に謝る気持ちが無いのに何か別の言葉の切替しで解決するとでも思ったら、そりゃ間違いだね。
「クレームのお客様はチャンスです」というノウハウ本とかあるけど、お詫びする前にそんな事考えるべきじゃないね。
お詫びの作業にチャンスなんかやってこない。
お詫びの気持ちがなきゃ、その後の展開は無いんだ。
小手先の対応しちゃ駄目。

そんなに不安に思うこたぁない。

ヴァンドゥーズ(販売員さん)の仕事でよく相談を受けますが、
そんなに不安に思うことはないと思うよ。
というか、そんなに間違ったことはやっていないんだよ。ホント。
ただ、自分がどれだけ成長しているのか、後ろを振り返ってみても評価する基準が少ないために、普段の仕事が正しいものなのか間違っているのかが分からず、ちょっと不安なだけ。

気をきかせて普段やっていないことをやると、仲間の目が冷たく感じてしまい、「やらなきゃ」と思っていても出来ないとか、普段言葉に出来なかった接客トークを使うと、周りがクスクス笑うのが気になるとか・・・。

それは、なぜそれが大切なのかという自分なりの想いはあるんだけれど、理由をハッキリ言葉に出して言えないからなんだね。
わかっちゃいるけど一歩前に出ない状態。従業員や仲間の目が気に成るというのは、自信がないというだけなんだよ。
仲間達に捕って食われるわけじゃあるまいし、どうせ「キモイ」くらい言われてるんだろ!くらいの覚悟はしとけということ。
腹くくりたいんだけど、くくれない。「だって間違ってるかもしれないし・・・」

だから周りが余計に気に成る。恥ずかしいし、間違ってたら困るし。
失敗は最後まで失敗しないと駄目。失敗の途中で諦めてしまうと、いつも逃げ腰の人間になってしまうから。
堂々とやりゃいい。「あたしが、イイ!と言ってるんだからイイの!」くらいは必要だよ。
先輩になれば成るほど後輩の目が気に成る。しょうがないっちゃしょうがないんだけど、誰だって経験することだから・・・。
今は論理的に毎日の仕事ひとつひとつに理由を探してみることなんだよね。それが先輩の答え方なんだよ。
皆の見本になること。

なぜ、ショーケースの前に出て商品をお渡しするのか。
なぜ、パッキングの時に重量のバランスを考えて詰めるのか。
なぜ、両手を使って商品をお渡しするのか。
なぜ、一旦手を休めて丁寧な挨拶をするのか。
なぜ、一作業、一清掃が必要なのか・・・。
極端な話、なぜ笑顔でお迎えするのかって・・・。

それは必要だからじゃないんだよ。理由がなきゃ駄目。
「マニュアルに書いてあるから」なんて先輩が言っちゃ駄目なんだよ。

けっこう聞いてると間違ってはいない。自分が勝手に不安に思っているだけ。


可愛がられようとするのは本能


以前も使ったシナボーンときの写真。ダックスのほうはプリン4歳。パピヨンはミー4歳。

動物の子供も人間の子供もホントに、可愛い思う。
自分は子供が居ないからワンコを飼ってるんだけど、可愛くてしょうがない。
馬鹿親、いや、親バカだね。

なんで子供って可愛いのかというと、「可愛くないと生きていけないから」らしいよ。
野生じゃ親からも見放されてしまうらしいし、特に群れを作って集団行動する動物には
最初から可愛がられようとする本能が備わっているみたいだね。
単純な答えで申し訳ないんだけど、奥が深いと思ったねぇ。

人間もそうでしょ。可愛くないと嫌われる。
あ、少し意味が違うかな。容姿じゃない。
でも、人から好かれようと容姿を意識することは正解なんだよね。
中身とか言う人いるけど、それは当然だけど、普通簡単な出会いで中身まで理解する時間は無いわけですよ。
特に接客販売という仕事などでは・・・。

僕が言おうとするのは、「雰囲気」。
微妙な言葉だけど大事かな。
可愛がられる雰囲気を持っている人。


可愛がられようとしない人、出来ない人は、うまくいく事もうまくいかなくなる。
大人だって、経営者だって同じだよ。取引したくなくなるもの。成立しないんだなぁ。
損得ばかり気にしていたら部下が離れてしまい、誰からも相手にされなくなってしまう。人に好かれる為に生きるわけじゃないんだろうけど、人に好かれなきゃ辛い人生になっちゃう。(なんでもかんでもチヤホヤされればいいって訳じゃないよ)


僕がフードプロデューサーをしていた頃、いろんなオファーはあったけど、結局は繁盛店を目指すことができるかどうかに集約していたんだね。
売れるお店と繁盛店は違うよ。

繁盛とは、「人で賑わい栄える」こと。人気にならなきゃ繁盛とは言えない。
売れるお店とは、人気じゃなくても便利だったり、安かったりして売れてるお店のこと。


じゃ、どうして繁盛するかというと沢山の要因はあるんだけど、一番大切なのは繁盛するための人(仲間)が居るか否かなんだよね。

好かれる人が居るかどうかってこと。
好かれるために努力している人が居るか、可愛がられるために努力している人を育てているかってこと。


想像してごらんよ、シェフが怒鳴りちらしているお店。マダムと喧嘩しながらお菓子を作っているお店、ヴァンドゥーズが地声で「らっしゃい!」とかいう魚屋みたいなお店。ゴミが落ちていても知らぬ顔で壁に寄りかかっている店員。自分が作りたいケーキだけ作って、ショーケースに並べているお店。商品を切らしときながら「文句あるなら他行け!」のような顔をする店長。

好かれるわけがないよね。
そんなお店に幾らプロデュースを考えても長くは続かない。


容姿がよくたって暗い顔していたり、睨むような人じゃお話にならない。
美人だったり、可愛い顔をしていればいいってものでもない。
鮮度の悪い人からケーキを買ったら、消費期限前に痛みそうな気がする。
気分だけで腹壊すからね・・・。


この人からケーキを買いたいと思わせるのは、鮮度が高い人のことだね。
可愛がられようとする事程、前向きな行動は無いからね。

仲間にも上司にも愛される人は、お客様からも愛される。
生きるってことはさ、可愛がられるって事かもよ。大人になってもね・・・。

「嫌われてもいい」と思う人はヴァンドゥーズには向かないかも。


お菓子の奥の物語

ヴァンドゥーズは販売という作業をこなす仕事ではなく、お客様の「お菓子の奥の物語」に答えてあげる仕事。

ヴァンドゥーズの仕事は「接客」とか「販売」と言う人が居るんだけど、正解でもあるけど間違いなんだなぁ。
もっとね、なんというか高級な仕事なんですよ。見た目の作業で捉えたら「接客」だけど、来店されるお客様のほとんどは「誰かに喜ばれたくてケーキを購入」するって事。
それを気づいて答えてあげる仕事。


お客様は、なぜケーキやお菓子を購入するのか。
販売後にお客様はどのようにして誰と召し上がってくれるのかを、想像できた上で接客する事なんだよね。
当てろ!って話じゃないよ。「誰と食べんのさ?」なんて聞いちゃ駄目だよ。ちょっと想像するだけでいい。
こればっかりは経験がものを言うところなんだけど、経験が無くてもセンス(気づき)があれば答えてあげられるかもしれない。
友人関係でも「分かってはあげられないけど、分かってあげよう」と想うことって大事でしょ。正解を急ぐことを目的としているわけじゃないんだな。「ありがとう」って見返りを期待する仕事でもない。

「販売後」っていうのはさ、お客様がどういう目的で「ケーキ」を使用されるのかってことだよ。


もしかしたら、今までやっていた接客は「お客様自身が召し上がる」為の応対しかしていないかもしれないよね。
それも必要なんだけど、それだけじゃ、いつまでたってもお客様には伝わらないと思うよ。
「美味しいものは誰かに伝えたい」ってのは本能だもの。
そりゃ、まず先に自分だけで食べてみなきゃ「お使いもの」として使えるか分からないから、そういう対応も必要なんだけど、お客様は、ショーケースのケーキを見ながら「きっと喜んでくれるかも!」なんて考えてる事の方が多いんじゃないかな。
誰に?


たとえば、
彼氏のお母さんに会わなきゃいけなくなったときとかさ、お使い物としてケーキを選ぶとするじゃんか。
普段はどんなお客様にも全ての商品を推奨できているんだけど、彼氏のお母さんへの「お使い物」となると、選ばない?
小ズルイ奴だと思うけど、そんなものだよね。

「確か、お母さんはバターの匂いのキツイのは苦手とか言ってたかなぁ・・・、チョコ系4種類はキツイかなぁ・・・、ムース系も苦手とか・・」

これがヴァンドゥーズの本当の仕事なんですよー。
相手の要求を考えてあげ、答えてあげる。
そう考えてあげないと「なんて気が付かない娘なの・・・息子に何も聞いてないのかしら」なんて思われるかもしれないよね。
お母さんへの接客を、全てのお客様にしてあげればいい。


普段来店されているお客様も、誰かに喜ばれたいと思って来てるって事だよね。
お客様はケーキを購入する事によって、誰かに喜ばれるなら、喜ばれる為の接客が必要なんじゃないかな。

最初は沢山想像すること。
そのうち本当に聞きたくなるよね。
失礼にならない聞き方ってどんな方法があるか考える。
そうやってヴァンドゥーズは成長していくのかもね。


今までは、「お決まりになったらお申し付けください」と言ってたでしょ。
お客様はさ「なに、ちょっと!勝手に自分の都合でケーキにワケのわからない名前を付けて、客に選べと言うの?」って思ってたんだよ。きっとそうさ。

繁盛しない原因だよね。人気店にならない原因。人が集まらない理由、好かれない理由だと思うよ。
嫌いじゃないけど、ただのケーキ屋さん。

昔、学校で人気者っていたでしょ。どうして人気者になれたのか分析してみると分かるかも。
優しかったのか、明るかったのか、楽しい人だったのか、気配り、思慮・配慮が出来ていたのか・・・
それと同じだよね。
マニュアルやセールストークは単なる物売りなんだよね。
でも、ヴァンドゥーズは違う。


商品だって、ただ覚えればいいってわけじゃない。
お菓子の名前をスラスラ言えても、特徴を言えても相手が喜ばなきゃ意味がないよね。
お菓子を知らなきゃいけない理由はさ、なにもお客様の前で知識をひけらかすためじゃないんだよね。


「この◎◎というお菓子なら、甘さも抑えておりますので喜ばれると思います」

「はい、素材も◎◎を使用していまして、更に◎◎によって軽く仕上げておりますので・・・」


たった、これだけの言葉が出てくるだけでも、本当は全ての商品を覚えなきゃ出てこない。
覚えた知識をどう使うかなんだよね。
ジェノワーズがどうのビュスキュイがどうのムースがどうのじゃないんだよ。
高級チョコがどうのでもない。


「お菓子の奥の物語」

ささやかなプレゼントかもしれない
子供の大切なお誕生日なのかもしれない。
3年も浪人して苦労して苦労して合格したお祝いなのかもしれない。
治らないとされていた病気の全快祝いなのかもしれない。
5年ぶりに彼女が出来た嬉しさのあまり、6個も8個も購入してるのかもしれない。
なにもしてあげられなかった妻のため、せめてもの誕生日のお祝いなのかもしれない。
お父さんへ定年退職のお祝いなのかもしれない。
後輩が失恋したので、ケーキづけなのかもしれない。
数年ぶりに会う大切な人のためなのかもしれない。


お客様は、それ等を言えないんだけど、とっても大切な想いをもって来店しているのかもしれないんだよね。
ヴァンドゥーズはコンシェルジュじゃないけどさ、
でもコンシェルジュに要求される事は、全てヴァンドゥーズにも要求されるんだ。
菓子屋は、菓子を売るだけじゃないからね。
作り物じゃなく自然にそれが出来たらいいんじゃないかな。

集客の条件

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集客の条件


明るさ一番大切です。サビレテしまった場所を救うのは明るさです。
興味(興味を湧かせること)
エンターテイメント性(楽しそう:芸能的なものじゃなく、もっと単純に
    明るく楽しそうなこと。嫌なことを忘れさせてくれそうな事;癒しとは違う)
話題性(文字通り話したくなるような事)
期待感(今日は、なにがあるのかな:わくわく感)
安心感(入りやすさ:別に居るだけで買わなくてもいいというのは大切。
    とにかく、ここに居たい。インフォメーションが無くても分かり易いなど)
魅力(人間と同じで魅力がなければ寄ってこない)
会話これからの時代、一番大切なキーポイントになるでしょう。
    人と人が安心して会話できる場所。物を購入する時に省かれてしまったのが
    会話です。昔の魚屋、昔の八百屋、昔の総菜屋、酒屋、市場が賑やかだった
    要素が必要。パリのマルシェやカフェ、イタリアのバールの集客要因は会話。
    人で賑わい栄える場所には、常に会話があります。
地上地上か一階、百貨店の場合は一階と地下。(通行量という意味じゃないよ)
    (緑や景観が見えたり、賑わいが眺められる2階もOK)




キーワード:明るさ、優しさ、楽しそう、わくわく、安心感、家族、想い出、記念
      お祝い、会話・・・人が生活する上で、ごく普通に求めるもの。
      一般的に人間でいえば好みのタイプと同じです。



駄目キーワード:癒し、スローフード、健康なんちゃら、オーガニックなんちゃら・・
      ダイエットなんちゃら・・・、ホスピタリティがどうのこうの・・・、
      思想やスローガンの入ったものを売りにすると、半年ももたなくなる。
      人に喩えたら、「おせっかい」であり、好まれにくいんです。





集客にあまり関係のない事柄

箱物など・・・ビル建設、ショッピングセンター、モール、町開発
(誤解が多いのですが、作れば人が集まるというのは大きな間違い。
人が集まる為の魅力を建造物に託すのは無理。再開発の落とし穴。



駅や通行量もあまり関係はないです。

これを言うと怒る人が居るのですが、関係ありません。(怒るなよ・・ったく)
駅近辺でも集客力の無いお店は7割以上あります。
誰もが口を揃えて「いい場所だから」というのは、場所だけであって中身が駄目なら
駄目です。
通行量は、衝動的に入店する要因もありますが、あくまでも通行するのであって
お店に行きたいがために通るわけではありません。宣伝的な効果を狙う場合も
ありましたが、さんざんな結果に終わってます。
通行量に頼る姿勢が駄目なのであって、通行量を利用する考えが正解だと思います。




デザイン

デザイン力とは、他より変ったものではなく、人が好む、喜ぶ、集まるものに
評価をします。自己満足や趣味では商業デザインは成立しません。



まだまだありますが、眠いからこの辺で・・


ロスを気にする前に売ることを・・・。

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前回のロスの続きですが・・・。
ロスを抑える方法はあるのか?というと、分析と予測と打合せの繰り返ししかありません。
作らなければロスは出ませんが、菓子屋は菓子を作るということが原則です。
店長はロスを抑える能力を問われますが、いかにして販売するかの能力の方が大切です。
予定数を抑えて製造数を調整する消極法ではなく、予定数を売切る積極法の方が評価が高いということになります。

もう一つは、お店側の持つ「待ちの体制」(お客様が来店されるのを待つ)という既成概念を取り除けば、お店の外の「営業」という新しい概念が生まれます。



①分析
まず、分析ですがPOSや製造計画などのデータを読んでも、何を基に分析してよいのか分かりかねると思います。そこで、お店のケーキをいろいろな分類に当てはめて見ます。

(例)
●苺のショートケーキ (売れ筋商品:定番商品)  *黙っていても売れていく商品
●モンブラン(売れ筋商品:定番商品)
●ザッハ・トルテ(見せ筋商品:品揃え品) *見せて全体を引き立たせる商品;脇役ですが主役を引き立たせる意味もある
●ミゼラブル(見せ筋商品:品揃え品)
●ひなまつりケーキ(売り筋商品:キャンペーン商品・季節商品・節句商品) *売りたいと思う商品
●創作菓子など(売り筋商品:キャンペーン商品)


これ等は各お店の分析の仕方にもよりますが、全品同じ数50個を製造してどういう動きがあるのか実験をしてみると、売れるものと残るものに分かれる筈です。そのままじゃ、なんの解決にもなりませんので製造のコントロールと、販売のテコ入れをしましょうということになります。



お店の立地条件や規模、コンセプトによっても変りますが、大枠の目安とすると・・・。

▲製造のコントロール、分類によって製造数を変える。



▲販売のコントロール、時間帯によって訴求する対象を変える。売れる物をより売りやすく、売りずらい商品はなるべく早い時間に売れるように工夫する。夜はより売れる商品で勝負する。
アイドルタイムにこんなに売れたら、アイドルタイムじゃなくなるじゃん!と思うでしょうが、そうなんです。
(バイストア活動などの店舗内での訴求活動や、外への営業でアイドルタイムに販売比重を持ってくると、売上も上がり、ロスは減ります)


その分析の元になるのが時間帯別来店客層の調査と、購買動向、そして分類別の製造計画と、訴求ピンポイントです。
訴求ピンポイントというのは、毎時間推奨販売すればいいというものではなく、少ない時間帯で最大の効果を得る魔法のような話しです。
基本的にお客様は商品を勧められることが嫌いです。が、「聞いてもいいわ」という時間帯があることをご存知でしょうか。
お客様によっても違いますが、人間の気分の状態は一日一定ではなく、急いでいる時と、落ち着いている時、楽しい時があるはずです。
どの状態のときにお奨めをしたら効果を得られるか、何度も実験してみることです。
お店というのは似たような人たちが集まる時間帯もあります。



1日の営業の中で、午前中は年齢層が高く、奥様が多ければ、開店時間から商品が揃っているので、お好みの商品を選ぶことが出来き喜ばれます。
どの商品を増やせば売上が伸び、どの商品を抑えればロスが減るのかある程度予想が立ってくると思います。
なぜ、ご婦人は午前中にケーキを購入するのでしょう。勇気を出して伺ってみてはいかがでしょうか。
「お使いものです」と答えたとします。であれば、定番だけではなく、普段動きの悪い「キャンペーン商品」や「品揃え品」などを推奨販売するチャンスなのではないでしょうか。
午前中というのはお客様にとっても事を起こす前の準備時間です。出張の前のお買い物、習い事の前のお買い物、訪問の前のお買い物、など・・急いでいるお客様が多いのですが、しっかりとしたサービスを行うことで、この準備時間こそが量販のチャンスに代わります。この時間を逃すと、製造された予定の数を売切ることが難しくなります。


お昼~4時くらいまでのアイドルタイムになりました。
何故アイドルタイムかというと、お客様は準備時間を終え、何かの途中時間になります。
休憩ですとか、移動の途中ですとか・・・。
客層はどうでしょうか。自分の食べたいケーキを購入されるお客様が少々増えてはいませんか。
更に「これが食べたい」という目的買いのお客様が増えていませんか?OLさんのおやつだとしたら、メモに商品名を書いて社員達に頼まれて来ているかもしれません。
こんなとき、ケーキを切らしていたら最悪ですよね。目的のケーキがなかったら気分が悪くなりますし、このOLさんも他のOLさん達に怒られてしまいます。
前回も書きましたが、切らすということは、お客様にとってみれば重罪なんです。

アイドルタイムに来られるお客様は目的買いの「常連客」が多くないですか?
せっかく常連客が来店されているのに、あなたのお店では、どんなアクションをしていますか?ということです。
会話やお菓子の紹介、「この前はいかがでしたか」とお伺いしていますか。

夕方から夜のお客様を増やすためには、お昼~4時までの様なアイドルタイムのお客様に喜んでいただけるサービスを行わないとお客様も売上も増えてはいきません。
口コミされる元になる目的買いのお客様が一番多く来られる時間帯は、うちのお店ではどの時間帯なんだろう・・・。
調査する必要がありますよね。



夕方になりました。ショーケースの中の商品分類はどのような構成になっていますか?
定番はどのくらい残っていますか。追加させて大丈夫ですか。売りたいキャンペーン商品がありますか。品揃え品は、どの程度置かれていますか。
この時間帯に売れない商品がロスになり、また、午前中やアイドルタイムの対策が出来ていないお店は、毎回ロスになるかもしれません。


この時間帯は、積極的にどんどん製造した商品を置いて販売しないと目標の売上に到達できない、更には一番活気が出て、一番売れる時間帯でもあります。しかし、他の時間動かなかった商品をこの時間でさばこうとショーケースに並べても、そうそう売れるものでもありません。売れている定番商品をいかにして沢山販売するかの勝負の時間帯です。
このとき、定番商品も少なめ、品揃え品も少なめな消極法を選ぶと、お客様の数はも売上も日ごとにだんだんと減っていくでしょう。
(定番多目で品揃え品少なめがベスト、 品揃え品を多めにすると大変な事に・・・)






②次に待ちの体制の売場から攻めの体制の売場に変える。
(ロス分を売ると言うのではなく、売りを上げてロス率を減らす)

売場でお客様を待っていれば来てくれるなんて時代は終わりました。何処にそんな横柄な営業姿勢がありますか。お客様はわざわざ来てくれるんですよ・・・。
それが出来なければ、営業時間を延長してコンビニと戦ってください。とか・・・。

仕込みがあって朝早いわけですから無茶言えないのも分かっていますが、外に営業する感覚が出来ただけでロスという不安が解消されるのは間違いないと思います。
この目的は決してロスのためではなく、売上を上げるためです。消極法を選ぶと何事も失敗するので「販路を築く」とか「新しい販売の方法」と考えたほうがいいのかもしれません。
リスクマネジメントという言葉もありますが、まったく売らなきゃリスクなんかありませんが、それじゃ商売として成立しません。売るからリスクが発生するわけです。
リスクを回避することばかり考えていると、港の付近で船を遊ばせているようなもので、向こう岸なんか絶対に辿りつきません。
正しく言うと、安全に航海し目的の場所に到達することが、後のリスクを回避することであって、無駄を無くせ!とか節減しろ!というのは、目的が航海ではなく、リスクだけの狭い範囲にすり返られているということになります。


どんな事からはじめてもいいんです。営業をしましょう。
商店街の床屋さんはお客様が平気で2時間居れるコミュニケーションの場所です。
パンフレットを置かせてもらいませんか。
保険屋のおばちゃんにカタログ作ってあげましょう。
銀行の新規口座開設のお礼にお菓子を使いませんか?
花屋さんとコラボレーションとか・・・。
夜の飲み屋さんにスィーツを置いてみませんか。




ケーキのロス

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生のケーキのロスについて、ある程度は必要枠だと言う販売員(ヴァンドゥーズ)がいるのですが、ヴァンドゥーズが口に出して言う話しではありません。パティシエにしてみたらふざけるなです。根本的に立場が違うもので思っていても言うべき事ではありません。
売らなかった、あんたが悪い!と言われてもしょうがありません。
最終的に責任をとるのはパティシエでもヴァンドゥーズでもなく全ては社長であり、ロスになったものは「すみません」と謝るしかありません。

生のケーキを売場で切らせてしまった場合、というかお客様の目的の商品が売場に無かった場合は、お客様からみて、そのお店は重罪であり、2度と来店されないかもしれません。

また、生のケーキをロスにした場合、経営者からしてみれば、そのお店は重罪なわけです。

その中間に立たされているのはヴァンドゥーズであり、パティシエでもあるわけで、この2つのポジションが上手く稼動していかないと、最終的にはお客様を怒らせてしまったり、経営者に叱られるわけです。

責任ある仕事だと思われるかもしれませんが、当たり前の話であり、その責任と同じくらいの権限を2つのポジションがお互いに持っていなくてはいけません。

間違った判断をしてはいけないのですが、ロスが出ないように少ない製造を心がけていたら、絶対にお店は繁盛なんかしません。
このままの話しをヴァンドゥーズとパティシエは、毎日ミーティングすべきなのです。



ケーキ屋さんの 売価設定

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Q1.一つの商品を作るのに151円の材料費がかかりました。(高っ!)
原価率は36%にとどめたい。
売価はいくらでしょうか?



151円 ÷ 36% = 419 円(通常はこのようにして売価を決める)
(原価の3倍とかいう根拠の無い計算はしない方がいい)


Q2.粗利はいくらでしょうか?

419円 - 151円 = 268 円(粗利)



また、8%の利益を確保した上での売価はというと・・・。(余談ですが・・)
151円 ÷ (36%-8%) = 539 円(一気に上がります)
(俺は利益20%は欲しいんだ!という人は、151円÷(36%-20%)=売価944円となるわけです)



●原価の考え方ですが、通常、新規商品開発時の材料費や、商品製造時の材料費(必要ロス)が含まれていません。商品一個あたりの材料費の考え方を変えてみてはいかがでしょう。


●また、資材・包材など別経費にしていて、材料費に含めていない場合が多いので、どのような差が開くのか計算することをお奨めします。資材は原材料と同じ製造上の変動費であり、販売数によって仕入原価も変わるので別計上せずに、材料費原価に含めた方(材料費原価と資材原価を合わせる)が得策です。
どういうことかというと、資材は完成品であれば、お店で製作したものではないので材料費とは別計上していましたが、最近は各お店で加工をしするものもあります。
もっというと、食品の材料費で言えば、食材の製造に掛かった食材原価だけが材料費に含めても良いということでしたが、菓子業界はレストランのようにイートインを主体とした業態ではなく、8~9割は物販商品を製造する業態です。
食品であって商品でもあるお菓子には一部資材は付き物であり、資材の加工は一商品の製造として材料に含むものである。と各お店の経営者がきちんと言えなくてはいけません。(なんでもかんでもはいけませんが・・・)

ショーケース裏でパッキングする箱や紙袋は、お客様来店時に使用する売場資材なので材料費(含めちゃいけない)ではありませんが、焼き菓子などの箱物に使用する製品の場合は、箱や資材を使用して一つの商品(厨房資材)としてみることが出来ます。

資材は食材ではないから駄目という会計士も居ますが、本質は商品を製造する過程に使用する材料を意味するものであり、食材がどうの資材がどうのというのはズレタ見解なのです。
趣味やボランティアで菓子を作っているんじゃない!商品を作っているんだ!と言ってください。


「んじゃ、原価率が上がるだろ!」と思うかもしれませんが、そうじゃなくて、
この際だから元々の売価にどのような根拠があったのか見直す良い機会だと思ったほうがいいのかもしれません。



Q3.資材の原価46円を原材料に含めて計算し、売価を設定したい。(原価率は36%のままにとどめたい)

この場合、最初の売価419円に対して、単純に46円の資材代を足して465円という売価を設定したりするお店が多いのですが、売価に資材などの経費をそのまま足したのでは採算が合いません。


なぜなら・・・
465円の売価から151円の材料費と46円の資材費を引いたら、粗利は268円にはなりますが、原価率が42.37%に上がってしまうからです。原価率を36%のままで、売価を設定した方がいいでしょう。

最初の材料費151円に加算させます。

151円 + 46円 = 197円(原材料)

197円 ÷ 36% = 547円(売価):wink:


●必要ロス率 4%(100個作るのに4個は製造する過程で必要とされるロスをいう。:極端な例です)
(*このとき、販売後のオペレーション・ロスやタイム・ロスは、含めてはいけない:必要ロスではないから・・)
(製造段階の材料費と販売後に発生するロスの原価は、まるっきり意味が違います)

Q4.必要ロス率を材料費に含める場合は?

151円 × 4%  = 6円(必要ロス)

197円 + 6円 = 203円 (原材料)

203円 ÷ 36% = 563円(売価)


後は、これが妥当なものなのか、普段からのデータと付き合わせることが大切です。
(資材含めて203円もの材料費をかけることの方が問題ですが・・・商品にもよります)


ここまで、計算しておきながら・・・こう言ってしまうのもなんですが・・。

売価の設定というのは、実は「材料が幾らで」、「原価率が何%で」と計算するだけではなく、採算を合わせる為に、幾つ仕入れて幾らで何個売るのかの計画を立てなくては、なんの意味もありません
だって、売れない商品の売価決めたところで意味ないし・・・。

なぜかというと、
売価419円の商品を100個や200個作って販売しても、人件費や家賃、光熱費、宣伝費などの固定費などの月の経費を埋める事は出来きないからです。月の固定費が幾らで、変動費率が何%で、損益分岐点(ダウンロードできます)に到達する販売数量が幾つなのかの予算を決められなければ、商品売価はただの看板でしかありません。

数が売れて利益が出そう・・・と思える商品であれば、数を調整して売価を下げる方法もあります。(ただし、定番になりうる商品)

全体のお菓子の分類でも、●売れ筋商品(定番商品)であれば数を作っても売れます。しかし、●売り筋(キャンペーン商品)や●見せ筋(品揃え品)であれば数を作って消化できる商材とは限らないのです。
売れるか売れないか不安な商材の価格を、方程式に当てはめて計算したところでロスにしかならないケースもあるのです。


平均単価420円の定番商品のアイテムを8品目に設定し、1日それぞれ30個作っても240個です。
1日15万円売るとして357個ですから、目標にはまったく届きません。定番商品は7割で計画を立てなければ、ロスの山とミスコントロールでケーキ屋の経営は成り立ちません。(売れる物は、数多く作って売る感覚が無ければ、売上は上がりません)
定番アイテムの構成比、品揃え品の構成比など普段からデータを出しておかないと、月の何処かで克服させようと努力しても難しいものがあると考えます。


売価の設定こそ非常に難しいものなのです。

ヴァンドゥーズ


(8月20日ヴァンドゥーズセミナーで・・・講師稲村省三氏)

スィーツノート(雑誌)やガトー誌に「ヴァンドゥーズ」が取り上げられていた。
出来ればもっと根幹を突っついてほしかったけど・・・(次回に期待)

さて、でもこれからどうやってヴァンドゥーズの皆さんが、向上心とおもてなしの精神を持って販売という仕事に取組んでいけばよいのか、個々の従業員に任せるのか、それともお店として「ヴァンドゥーズ」という仕事の重要性を認識し育成に励んでいくのか、いろいろと考えるわけですね。

人というのは誰でも会社やお店の命令で動くと、単純な作業にしかならず、掲げるだけ掲げた側の経営者は面白くない想いをするのは目に見えているんですね。だからといって個々の販売員のモチベーションに任せるという簡単・単純な職種でもないんです。

社会的な地位が高いとはいえない現状をどうにかしなければいけない事と、評価と報酬が伴っていない現状。更にある程度の決裁権を持たせ「やりがいと責任」を感じてもらう事。
これから創めないと、「いったいうちのお店ってば、売場の人間を評価する気があるのか」なんて、誰だって不安を感じてしまうわけなんです。なんたって評価も報酬も無いようなお店で誰が働きますか?ってこと。
社会的な地位を上げるというのは正直難しいこと。だけど稲村省三氏が12月1日から(社)ヴァンドゥーズ協会を発足するのは、業界としてヴァンドゥーズを評価・育成しようという試みなのではないかと感じるわけですよ。数年前から「認定」に拘った僕の見解よりも、まずは認知からはじめようというのは正しいと思うんですね。

その稲村省三氏とスタッフの皆さんがお店を休業にして札幌でのヴァンドゥーズ・セミナーの講師を引き受けてくれたのは、実は販売員だけに聞かせるためだけじゃなかったんですよ。経営者が「お前達、聞きに行ってくれ」じゃ売場なんか良くならない。パティシェも社長も「売場」の重要性をもっと感じてもらうためにOJTまでやっていただいた。
ヴァンドゥーズとは、どうあるべきかなんかじゃなく、「ヴァンドゥーズがお客様に価値を伝えているんでしょ?」という部分を2時間実演してくれたわけですよ。

作り手だけの都合で販売していれば、この先どういう事になるのか末恐ろしい気もするんですね。
作り手の作れる分だけが売場に並ぶ現状。パティシェがいつ何処でお客様のリサーチをしているのか答えてほしい。
どうしてこんな事になっちゃってるのか不思議でしょうがない。特に異業種の人間はこの業界の「おかしさ」を感じる代表例でもあるわけですよ。とにかく理由が分からない。
(レジの集計なんかではなんのリサーチにもならないんですよ、現場しかない)
作り手の権限だから正しいのか・・・なんて嫌味な理由を想像してしまうんです。

なぜ、販売員に権限を与えないのか、どういう理由でなんの正当性があるのか答えてほしい。
権限を与えないから、責任も無くなるんですよ。
売れるときに商品を切らせ、売れ筋商品や売り筋商品、見せ筋商品を調査し、売場から厨房に伝えても取り入ってくれない。
ロスが出たら叱られ、なぜこんな忙しい時に予約を取るんだと叱られ、それでも売場は我慢している状態。
売場の言い分が言えないのではなく、正確な情報が言えない、伝えられないんですよ。それが分かっていない。
個人面接をするように促すと、個人攻撃がはじまる。そんなお店が全国にゴロゴロしているらしいし僕も何店も体験している。

変わるのは経営者からなんですってば・・・、なんにしても部下から変えろというのは無理。
社長が現場に立って見本になるくらいじゃなきゃ、ヴァンドゥーズの育成は難しいでしょう。

安心して飛行機に乗れる新しいサービス  安心・安全

日本テレビ・プロデューサーの五味一男氏の「ヒット率99%超理論」という書籍の中で「航空会社の新しいサービスを答えなさい」というページがありました。彼が言うには、ありきたりの「マイル加算」だとか、「~シートでマッサージを受けられる」、「映画が沢山みられる」、「超ファーストクラス」だとかそういうものではなく、もっと利用者の潜在的な声に耳を傾けることが肝心だと書いていました。

考えてみれば、今更どんな告知があったところで、それを利用するための理由にはならないことは確かかな・・。目的は到着後にあるのであって、飛行機が目的ではないのですから、僕であればもっと料金を安くしてくれたなら嬉しい。
でも、あまり料金を安くされても「整備とか大丈夫なのかなぁ」なんて心配も起こるわけですよ。格安航空チケットが他の国よりも普及されない理由は、数年前連続して起きた日本の航空会社による整備不良による故障が原因なわけで、あれがなければもっと格安チケットは普及できたんです。


彼が言うには、死の恐怖ですとか安全と安心を誰でも分かりやすい方法で訴えると「飛行機」そのもののイメージが変わるのではないかというものであり、例えば
「初めての人でも使えるパラシュートが全席に用意されてる」とか、使用しないものでも万が一の時を考えて「誰でも助かる見込みがある」ことを明確にすれば飛行機のイメージも変わるでしょうというものでした。


なるほど、でもこれじゃ「飛行機は落ちるもの」を最初に定義してしまうものなんじゃないかなぁ。
僕が言いたいのは「ちゃんと最初から整備してろよ!」という事。


客室乗務員が機内の安全確認を説明する時一緒に、整備責任者が
「私がこの機を全て点検整備をし万全であることを保証します」
くらいのこと言ってくれるだけで大分違うんだってこと。

できれば「その証拠に、私もお客様と一緒にお供します」くらいの事やってくれれば
「まじっすか、んじゃ、安心しても良さそうだ」と思える。
パラシュート全機・全席分用意するコストと整備士を一緒に乗せるコストは比較にならんでしょう。
飛行機業界は、こういうサービスが必要かもしれませんね。


菓子・ケーキ屋の場合、シェフがショーケースの前に出てお客様の前でケーキの毒見をして「安心ですよ」とかやらなきゃいけない状況、というか、それに近い状況になってきているのが悔しいのですが、そんなことやらなきゃいけない事になっちゃったら菓子屋なんか閉めちゃったほうがいいかもしれないですよね。
菓子屋が原材料や賞味期限の詳細を客の前で説明するというのは、逆に「この業界は違反が前提」ということを露呈しているかのようなものじゃないかなぁ・・・と思うんです。 すごく不自然なんですよ。


「~にされると一番美味しく召し上がれますよ」
「風味が変わりやすいのでお早めにお召し上がり下さい」

これが全てだったんじゃないかなぁ。


原材料が何処産で、どのような特徴のものなのかまで説明を要求するお客も居るらしいのですが、それを聞いて本当に安心するものなのかと疑ってしまうんですよ。「ハサップやトレサビリティを重視しています」などと告知している企業もあるけれど、それを販促ツールのように告知することが、お客様に対しての「安心」を売ることになるのか・・・・
疑問ですねぇ。


それを肯定してくるお客には、売らない方がいいでしょう。
何を食べても合うものは無いハズだからです。


飛行機で言えば
「タービン軸の回転を減速してプロペラを駆動するターボプロップエンジンの 圧縮機に問題がありまして・・」
とか言うのと一緒。飛行機の整備状況を聞いて搭乗者が安心するのかみたいな。
「私が大丈夫と言ったら大丈夫」と整備士が同乗してくれたほうがなんぼ安心するか・・・。


「このチョコレートの原料でもあるカカオはコートジボワール産で、厳しい内戦の中・・・」
そんなめんどくせーお客ならいらねーよって話ですわ。



「アレルギーなど、万が一お口やお体に合わないとも限らないので、申し訳ありませんが、お売りすることは出来ません」
「お客様がどのような原材料に合わないのかを教えて頂ければ、それに対応させていただきます」
お客様の具体的なアレルギーや口に合わない原材料などは知らないで売る方が罪になりますからね。


イナムラショウゾウ  ヴァンドゥーズ 

念願のお店のヴァンドゥーズ(お菓子の販売員)にお会いしてきました。

「楽しく買い物が出来る」

それを体感できる驚きの販売員さんたち。


パティシェ・イナムラショウゾウの皆さんです。

彼女達は間違いなくこれからのお菓子業界の進むべく道標になるでしょう。
お菓子を作って売るだけなら自動販売機やコンビニでいい。
「それでいい」と言われれば、このお話はこれで終わり。


お菓子というものは記念であったり、お祝いであったり、お土産であったり、人の喜びや願いが込められている大切な食べ物なんです。お菓子の販売員の仕事は非常に価値が高いハズなんですよ。
でも、なかなかそれを実践しているお店は全国でも多くはないんです。

あっち向いて淡々と接客応対する販売員も多い中、手を休めてきちんとお辞儀をしながら挨拶できるヴァンドゥーズはそうそう居ません。暇だろうが忙しかろうが、お客様をお迎えする姿勢に「差」はありません。こういう「おもてなし」がお店の全てを物語っているんだと思うんですね。
作り笑顔じゃなく接客販売を楽しんでいる。お客様は休日であったり遊びの気分であったり、楽しい気分で来店しているのだから、お店も楽しい雰囲気にしたい。販売員さんも楽しんでいるという事が伝わるんですよ。

接客販売は奥の深い仕事という事が理解できているから楽しめるんです。
理解できていなければ、ただのつまらない作業にしかならない。

パティシェの鮮度が良いから素晴らしいお菓子が完成され、ヴァンドゥーズの鮮度が良いから素晴らしいサービスが実践できる。接客サービスの「あるべき条件」全てが100点満点であっても、その人間の鮮度が悪けりゃ0点なんです。

その高い人間の鮮度を見事に実践しているお店がパティシェイナムラショウゾウ。
お菓子の販売員として誇りを持ち、サービスのプロとしてどの業界にも引けをとらない接客応対。
パティシェも笑顔で元気がいい。
活気というのは生きてる証拠なんです。


今までいろんな売り場を見てきましたが、こういう娘さんたちには出会ったことがなかったですよ。
彼女達からなら、お菓子を買ってもいいと思いましたね。
(気合入れて札幌までモンブランをお持帰りしました)



上野桜木2丁目、お店がある並木道。(お店は左奥の赤いテントがかすかに見えるところ)
普通ならお店を写すんでしょうが、いろんなブログで紹介されてるので省略。
「ここはねぇ、四季によって景観が変わるんですよ~」と稲村省三シェフ。
地名と同じ様に春は桜で満開になるそうです。
楽しみですねぇ。

だからといって店の前で花見は出来ませんよ、警備員がお店の前に立ってますからねぇ。
警備員の方も「いらっしゃいませ」とお辞儀をしてくれます:eyes:
ルイヴィトンの警備員でも、そこまではしないでしょう・・・。



お菓子専門の販売員 ヴァンドゥーズ

お菓子を作る人間は「専門性」を必要としながらも
「お菓子専門の販売員なんて必要ない」という経営者の多さには
正直驚かされますよ、ホント。
いつまでも素人のアルバイトでいいと思い込んでいる。
「作る」と「販売する」っていうのはそんなに違うんですかねー。
何が違うのか分かるように説明してほしい。

ナッツアレルギーのお客様に平気でフィナンシェ販売したり(死にますよ?)、
バタークリーム苦手な人に、オペラやミゼラブルを薦めたり・・。
子ども連れのお客様に洋酒の利いたお菓子を薦めたり(アルコール度数じゃなくて
風味で食べられないんですよ)
フランス菓子なんかちっとも分からないお客様に
「お決まりになりましたら、お申し付け下さい」とか・・。
まったく分からないっつーの。

自動車整備工場かなんかで、「キャリパー自体がイカレているのでブレーキパッド
だけを交換しても、また減っちゃうんですよ」みたいな専門用語の連発。
お客様がフランス菓子のプライス説明読んで何をどう決められるのか?
自分がお客なら、どう感じるのかもう少し分かってほしいですよ。
「気づき」の無い人=センスの無い人と言うんです。

ろくに説明も出来ないでプライス説明やアイコンタクトに頼るなら、販売員なんか
いらないんですよ。自動販売機を置けばいい。そのほうがお客様も安心でしょ?

忙しい時はお客様に説明できなくて、暇なときは説明する。
忙しい時の予約は「申し訳ありませんが・・・」
暇なときには予約を取る。
忙しい時に販売しないで何時販売するのでしょう?
忙しい時と暇なときに「おもてなし」の差があることは、「しょうがない」んですかね。
作業しながら、アッチ向いて「いらっしゃいませ!」
18:00になると帰る準備。19:00までのお客様がどれだけいるんですかね?
お店の都合だから、しょうがないんでしょうね・・・。

店、潰れますよ?

それで「ホスピタリティ」言われた時には、ひっくり返りますよ。
宗教やってんじゃないでしょ?もっと論理的な問題ですよ。

製造者にはコンプライアンスを重視させて、販売員の教育はいまだ適当。
自分の店や会社に対して、真剣じゃないんですね。
製造だけ頑張らせて、後は勝手に売れてくれればいい。

お客様というのは、お店の経営分のお金もちゃんと払ってるんです。
商品の中の原価と利益だけだと思っている経営者が多すぎなんです。
お客様を相手にしているのに、自分の都合ばかり主張する。「イヤなら来るな?」
人件費、家賃、光熱費、設備費、材料費、ショーケースのリース料だってそう。
全て商品の代金の中に含まれている。
経営できる利益まで対価として支払ってくれる。
だからお店が運営できるんでしょ。
お客様はお店に対しての投資家なんです。
投資家に対して還元するのは、ある意味「企業の成長」なんじゃないですかね。

販売員を変える前に、経営者を変えた方がお客のためになるでしょう。

「お菓子を作って売ってる」んじゃなくて「商品を作って販売してる」んです。

商品とはお菓子だけじゃない。お店や、ショーケースだってそう、
販売員の接客も商品じゃないですか。サービスや経営理念自体も商品なんですよ。

ヴァンドゥーズ 2 教育について

前回、ヴァンドゥーズの話が尻切れトンボのように終わってしまったので、続き・・・。

ヴァンドゥーズに対してのランク付けの話までだったのですが、
このランク付けを導入する理由は、販売員の皆さんに目標を持たせるためです。
どんな職業にも、また、どのような職種にも「そう成りたい」というモデル(見本)がなくては
イメージが湧かないでしょう。自分がそう成っているイメージが出来て始めて目標が持てるのです。
今まさに僕が取り組んでいるのはここです。(というか、僕がモデルに成るわけじゃないから・・・)

当然、それは本人が満足できていて、更に向上でき上を目指せるものでなくてはいけません。
「自分のような内気な性格の者がヴァンドゥーズに成れるのか」
「はい、大丈夫です!こうすれば問題ありません」と言えるものでなくてはいけないのです。
その「こうすれば」というものは、販売という個々の具体的な作業を指しているのではなく、「心得た上での仕事(総称)」を意味しています。

なんだか難しくなってきたと思うでしょうが、こういう事です。

「販売における作業が完璧でも、笑顔や元気が無い人を評価することは出来ない」というものであったり、
「販売における作業が完璧であっても、お客様に対しておもてなしの気持ちが無ければ評価は出来ない」
というもの。(おもてなしの気持ちとは、本来全ての作業に現れるもの)
また、いくら気持ちが優しくおもてなしの気持ちがあっても、作業がお粗末であれば、ミスやクレームにも繋がりかねません。
販売員という自分の今の位置は、いったい何処にいるのだろう・・・。それさえも分からない状態がほとんどなのです。

販売員の本来の仕事は「接客」ではなく販売です。商品を販売せずにお客様のカウンセリングをしなさいという仕事ではないのです。しかしながら、「売れば良い」という心無いものではありません。

その時売れば良いという短期的な発想ではなく、お客様からは長く御ひいき頂けなくてはいけません。
そのための販売教育方法とは、自分のお店が長く商売を続けていけるものでなくてはいけません。ですから、一時の戦略に会社をあげて方向を決めるのではなく、長いスパンの中で、自分の会社やお店はどういった経営理念があって、その中で自分達は何をすべきなのかを自分が決めなくてはいけないのです

しかし・・・・
「会社は、こうしてくれない」
「うちのお店は、ここが足りない」

そうではないのです。

物が無いから出来ない、仕組みが無いから出来ないというのは、裏を返せばやりたくないというだけの話であって、
やる人というのは、無いところから始めます。
「無きゃ、やらないのか?揃えなきゃ、出来ないのか?何のための存在なのか?」という話です。
上司が、先輩が、仲間が・・というのは、自分の都合の良い言い訳であって、実は何もやりたくない。そういう事なのです。
同じ時給で同じ時間働くのなら、楽したほうが得だとか・・・。
全て受動的な思考を持った人たちの話しです。そういった人達を克服させる方法はありません。

教育というのは、教えるという漢字が先に来ていますが、人間というのは教えなくても、黙っていても都合良く育ちます。
自分から教わるという自己啓発の意欲が無ければ、今の自分から脱皮して変わる事もしないでしょうし、夢や目標を達成することは出来ません。

「ヴァンドゥーズという職種が華々しく見えるから希望します。」は、とてもよいことだと思います。
しかし、今が駄目で次からは・・・という事は無いということを肝に銘じてなくては、ヴァンドゥーズのランクどころか、今と何も変わらないただのお菓子屋の販売員でしかないということを忠告しておきます。

ラッピングが出来る、レジを打つのが得意、接客が出来る、そんな作業を言っているのではなく、
お客様に対する想いがラッピングにどう現れているのか、それはどういった方法で、どのように見せると興味を引き付けることが可能になるのか、目立つものなのか、他所とどう違うのか、繁忙時にも簡単に出来るものなのか、工夫しだいでバリエーションを増やすことが可能か、付加価値を向上させることは可能なのか、お使い物として利用されるのか、コストは?、続けられるか、どの層のお客様が喜んでくれるのか・・・・。 ラッピング一つでも要求することはこのくらいはあるということです。

やる意欲がありますか?

企業でいえば、広報の役割であったり、企画課がやる仕事なのかもしれません。しかし、企業の弱いところはリサーチの弱さであって、「かゆい所に手が届かない」ところでもあります。やはり、日々売場に立ってお客様に接している販売員のリサーチには勝てません。そういった意味でも、企業やお店の大小に関わらず販売員さんの仕事というのはとても大切な位置にあるのです。





なのに、売場に慣れた販売員ほど、日々の仕事を突き詰めず、馴れ合いになり、自分のやり易い仕事に走ってしまう。

先日、ある売場でこのような事がありました。


12月23日の繁忙時に、お子さん連れのお客様が来店され、プチガトーを2つ購入されました。
販売員は商品の説明をせずに接客したために、後からクレームの連絡が入りました。
「おたくのケーキですが、子供はすっぱいと言って吐き出しました。味がおかしいのでは?」
という連絡でした。
商品の確認をしたところ、薔薇のクレームビュレとライチのゼリーに木苺をちりばめたチョコレートムースにビターのチョコをコーティングし、上に木苺をのせたケーキだったのですが、「クリスマスの忙しい時期で沢山のお客様がお待ちになっていたために、酸味があることをお伝えしなかった」ということでした。もう一つはお酒に漬け込んだケーキでした。

どんなに素晴らしいケーキでも、普通に考えて「買った意味が無い」買い物です。
お客様が怒って当然かもしれません。
あらためて、販売員達に商品説明を促すと「お酒の表示が必要」だとか「アイ・キャッチ」の広告が必要だとか、「忙しいのに、全てのお客様に説明しなければいけないのか」等の意見を言ってきました。

正直言って、心の底から残念さを味わい愕然としました。

確かに、お酒の表示義務は必要で、文字が小さいプライスカードなら尚更かもしれません。
しかし、文字を大きくし、更にはアイ・キャッチを促して今回の様な問題が果たして無くなるのかという疑問があります。
広告などの出来る事はすぐにもやりましょう。

しかし、僕が言いたい事はこういうことです。ヴァンドゥーズ(販売員)はいつから自動販売機になったのか?
少なくともお菓子屋のお店というのは商品交換所ではない!
お客様が商品をお決めになるまで、黙って立って待っているなら、お客様に商品の説明をせよ!
それが十分に出来ていないないから、表示などと言って話をすり返る。「忙しいから出来なくて、暇な時は出来る」サービスなど売場には必要がない。
販売員は何のために存在するのか・・・。
いつからそんな偉そうな事を言えるようになったのか。
お客様の立場に成るなんて到底無理ではないかとさえ感じました。


もし、彼女達の意見を正当化させていたらお店はどうなってしまうのか。
ベテランは物を言うが、どれほど正しい事なのかを判断しなくてはいけないのです。
「自分が楽をしたい」という ご都合主義の意見なのか、「方法を変えるのはめんどくさい」という怠け者の意見なのか、
仕事の「やり易さ」とは、そういうものではなく、良い方向に向かうための工夫のことを指していなければ、経験の意味が無いとまで感じています。
「何を経験してきたのか」そういう事です。

ベテランだとかキャリアなんて言葉は必要が無く、今、お客様に、売場に、お店にどのように貢献しているかが一番大切な事ではないかと考えます。過去の彼女達販売員がどうのではなく、今出来ることは何か。それだけです。
そして、販売員自身がどのような満足感を持って売場に立っているのかも大切です。
どんな不満を持っているのか、解決できることなのか、問題は何処にあるのか・・・。

ヴァンドゥーズには明確なランクとそれに見合った教育が必要なのです。
今までやってきた事を清算させましょう。良いことは続け、悪いところは改める。
そして、ちゃんと目標を持っていただきましょう。
喜んで働いていただける環境を整備することは、経営者の大切な仕事です。

何処から何処までがアプランティ(見習い)なのか。
どうすればヴァンドゥーズとして認められるのか
何をしてどう学んで、実践していけばレスポンサーブル・ドゥ・レイヨン(部門責任者)に成れるのか。

経営者は販売員をどう評価し、彼女達に報酬(インセンティブ)を与えるのか。
評価も報酬も無い、動機づけも、喜びも感動も無いお店が、どうやってお客様を感動させるのか。


次は動機付けを話したいと思います。

ヴァンドゥーズ

 意味は単純に Vendre(売る、販売員)なのですが、お菓子のソムリエ的な販売員の事をvendeurse、ヴァンドゥーズ(女性販売員)、 vendeur ヴァンドゥール(男性販売員)と呼びます。
お菓子の専門販売員の事ですね。問題はお菓子の専門というところで、お菓子が好きだからといって誰でも暇つぶし程度に出来る仕事ではないということ。
ヴァンドゥーズはお菓子の販売というものに誇りを持って働ける奥の深い仕事なんです。

今はスィーツやパティスリー、パティシェ、パティシエールなど単語が先行してしまって、今度はまたヴァンドゥーズかよ?みたいな事も言われてしまうのですが、よくよく考えてみてください。美味しいお菓子や、見て素晴らしいお菓子を作るのはパティシェかもしれないのですが、お客様に「それ」を伝えるのは誰ですか?という事です。

TV番組や雑誌・週刊誌、ファッション雑誌、街の至る所に貼っているPOPが「それ」を伝えると思うでしょう。
が、最終的には、どんなお客様でも「売場」でお菓子を購入するのです。宣伝屋さんの「興味付け」だけで経営できるものではないのです。売場に足を運んでいただいて、気持ちよく選べ、気持ちよく購入していただき、美味しかったり、とても良い想い出になったり、友人や知人との会話に華を添える役割が達成できた時に、「また行こう」と思わせるような「場」でなくては成り立たないのです。

「通販もあるじゃん」と言われる人もいますが、通販も立派な売場です。片手間程度で考えている人は、通販でさえ成功はしないでしょう。
じゃ、お菓子は専門で魚屋はどうなの?
八百屋はどうなの?と思う人もいるでしょうが、必要であれば専門を作ればいい。

「専門性にする理由は売る為なのか?」とも言われますが、当然それも含まれています。
ある人が、あるべき教育を受けて、素晴らしい売場を演出できれば、売上にも影響しますから否定はしません。
しかし、優先する目的は「そこではない」ということです。

いろいろなサービスを綴った書籍の中に「感動サービス」的に引用する文面が多いのですが、大切な具体的場面が抜けていて、よく分からない部分があります。そもそも普通に買い物をしていて、そんなに感動する場面に出くわすか?という疑問もあるのですが、探せないだけで本当に沢山あるんです。その沢山というのはごく日常の中の沢山なのでピックアップするのが難しいだけなのです。

簡単に言ってしまうと、感動しない人ほど、他人の感動が分からない。
素直な表現をしない人ほど冷めた態度で受け流してしまう。
サービスに向く向かないではなく、「気づく」=センス(センシティビリティ=感じる力、気づく力)が無いという事ではないかと思うのです。

もしかしたら、彼氏と喧嘩していたのかもしれないし、親友と仲直りの為なのかもしれない。
可愛い子供の喜ぶ顔が見たいのかもしれない、生活は豊かではないけれど、お誕生日くらいはケーキを買ってあげたいという希望なのかもしれない。驚かせたいから特別なケーキをオーダーしてみたのかもしれない。昔若かった時、夫婦の旅行で食べたケーキと似ていた味のものであったのかもしれない。初めてのデートで来店したのかもしれない。不器用な父親が娘のお祝い事に何を買っていいのか分からなくてケーキを選んでいるのかもしれない。
野球の試合が勝ったから、卒業できたお祝い、借金を返済した記念に、浮気相手の為なのか。たまには部下にケーキでもとか・・。

とにかく人間には日常があって、ささいな事かもしれないが大切にしたい出来事が沢山あります。
それを、理解しろというのではなく、そういう事があってケーキやお菓子が購入されていく事実を知りましょうという事なのです。
お金が先でもなく、ケーキが先でもないのです。事、想いや出来事が先だという事ではないでしょうか。


今は、お菓子の販売員は社会的な地位が低く、誰にでも出来る仕事と思われています。
ですから、誇れる仕事ではない。販売員たちは誰も認めてはくれないと思い込んでいる。その状態がいけないと感じています。
お菓子は人を喜ばせるものであり、お菓子屋はそれを提供する売場でもあるんです。
経営者の責任でもあり、職人優先の業界の責任でもあるのかもしれません。
評価もしなければ、報酬もない。そんな土俵で部下に「戦え」と言っている様で、まるで地獄のようにさえ聞こえてきます。
しかし、そういったマイナスな不平不満だけでは物事が解決した試しなどありません。
それ等は、お店側の事情でしかなく、お客様の求められることは違い、お客の要求は常に進化していきます。
裏を返せば、いつまでも販売員という職種を放置していたなら、菓子屋はサービスという業界から取り残されてしまう気さえしてしまいます。

販売員は、いつから見直しますか。今のままの状態でいいのですか。
従業員や人を見直すということではなく、経営者自らが販売員という職種に対して見直すということです。
ヴァンドゥーズは販売員のシステム化でもなければ、仕組み作りでもありません。
そんなものは、とうの昔に失敗しているでしょう。

●販売員さんは、せめてお菓子の販売員として専門化することです。(なんでも一緒というわけにはいきません)
●そして誇りを持たせること。(素晴らしい仕事だということを教える)
●↑しっかりとした評価をし(評価基準を明確にする)報酬を与える(インセンティブ導入)
●目標を持たせる。=実現させてあげる=実感をもたせる
●お客様が、お店やあなたを選んでいるという実感を持たせる。(現場の生のリサーチ)
●教育=教える<感想を持たせる:気づき:体験 (教えるというより、成長させる)
●取組み=あらゆる分野への取組み

店長(お店の責任も与えないのに店長などというのは可笑しな話。責任は社長)

役割や経験、認定などの取得に対して役職を付ける考え方。

アプランティ(見習い)
ヴァンドゥーズ・コンフィルメ(販売員)
レスポンサーブル・ドゥ・レイヨン(部門責任者)
シェフ・ヴァンドゥーズ(売場責任者 シェフは職人のシェフという意味ではなく、チーフという意味)
エグゼクティブ・ヴァンドゥーズ(教育者・スーパーバイザー)



お客様のマナーの悪さ (ヴァンドゥーズ)

ご婦人に限らず、日本人のマナーの悪さについてあるサービスのプロと話をしていた。
今回はサービスの話ではなく、お客様の話。
お店側の問題点に関しては、何処のブログやサイトにも紹介されているし、キリがない。

「お客はお店に来店するなり挨拶がない。」
僕的には、店員が挨拶しているのに、お客も挨拶くらいしろよ!?と思う。
決してふざけているわけではない。人として当然の事を言っている。
(ヴァンドゥーズの指導的立場の者が言うべきことではないと思うのだが、それはおいといて・・)
もっと根本的なことだ。

普通、お店側は来店する人の100%がお客様だと考えていると思っているだろうし、そう考えても間違いはない。
包丁を持って乱入する人以外は・・。
経営者は「お客様は神様」と思って商売をしているが、それも間違いはない。来店されるお客様を、一人一人の好き嫌いなど考えていては店など運営は出来ないからだ。食べていけるのはやはりお客様のおかげ。

が、しかし、社会に出たいっぱしの大人が、お店に対しての意見や忠告はしても、本人は挨拶すらできないという日本特有の文化は、いかがなものかと感じる。
「いらっしゃいませ、こんにちは」と店員が挨拶をしても、ムスっとして陳列された商品を触りはじめる始末だ。
触られて売り物にならなくなる商品さえある。
「これ、硬そうなお菓子ね・・」と買う気もないのに文句を言う。
(許される事なら、ハリセンかましたくもなる)
買い物はストレス発散と聞くが、ウィンドウショップじゃ余計ストレスが溜まるだろうに。

パリの場合、お店に挨拶もしないで入店し、商品を素手で触ったなら、100%注意をされるだろう。
「ノン、マダーム!」
あまりにも露骨であれば追い出される。これは文化の違いと言うのではなく、エチケット(礼儀作法)マナー(道徳・倫理)を軽視している日本人からすれば、フランスのサービスとはなんてひどいものなのかと感じるのかもしれない。
確かにお店によっては、日本よりもひどいところは幾つもある。
「フランスはサービスのレベルが低い」と豪語する人も居るが、どちらにしても他人のことを考えられない配慮の無い人の意見だろう。
本来、フランス人は「お客様は神様」という認識はあっても、それに相応するお客様に限ってを言っている。
該当しないお客さまに誠意は見せない。それが良いのか悪いのかではなく、おもてなしに該当するお客様には、それ相応のサービスを心がけるというのだ。日本人はそれを差別という。
違う。格差でもなければ差別ではない。

「俺は客なんだから、客に向かってなんて事を言うのだ!」「私はお客よ!」
別に呼んだわけではなく、勝手に店に入ってきただけだろう。「あなたはゲストではない!」とハッキリと断れる。
日本人は利害が先に来て、「お金を払っているのだから」などと言うのだが、そこがそもそも違うのだ。

西洋などでは、チップという言葉を聴いたことがあると思うのだが、良いサービスには気持ち程度のお金を払う文化、というより、払いたくなるという習慣がある。逆に悪いサービスには払う気がしないので商品だけを購入するというものだ。
お客様が上手にお店を利用している。(日本人もそうなってほしい)
文句や不平をいって優越感に浸るのではなく、チップを払って優越に浸る。

「お客というのは、お店側からも良いお客として見られる方が得に決まってるし、次からも買いやすいように仕向けるのが普通であって、日本のように客が威張るという風習はまったくもって考えられない」という。
「挨拶もしないで、他人の家に入るの?泥棒と同じじゃない?それが、商品を持ち上げたり触ったりなどされちゃ、たまらないわね・・・」お店は家と同じ。勝手に入るものではないと幼児の頃から教えられる。

親が、「あんた、あそこのマネキンが持ってる試食を二個持ってきなさい!」と命令するご婦人は居ないということだ。
日本は物を購入する教育。すなわちお店に対するエチケットやマナーは教わっていない。
「初めてのお使い」で、ちゃんと教育しなければいけない。
「なんで、置かないの?切れたの?売る気ある?」なんて言われたら、お店側も出入り禁止にするであろう。

そもそも、こういう事だ。
人間同士の始めての出会いなのだから、それは利害(商品やお金)は別として、気持ちの良い出会いが出来ればよい。
商売に上も下もない。逆にそれがあるから卑屈な感じがする。
「パリは黄色人種を差別する」、などの時代錯誤もはなはだしい意見も聞くこともあるが、パリは既に世界中のあらゆる人種が入り混じっていて、今更ながら黄色人種などと差別するお馬鹿は居ない。
それは、相当マナーが悪くて注意でもされた人の話だろう。

お店の戦略やマーケティング、接客態度がどうこうじゃない。
人間同士の出会いであれば、何が必要なのか。それを考えることは、お客としてもお店側の商売としても大切なことではないのかと思うのだ。

もし、日本がフランス並みに気軽に挨拶が出来る国になったなら、販売や接客という仕事は、より高度なものになり社会的地位が上がであろう。



ヴァンドゥーズ(なぜ、その仕事をやるのか)

仕事なんてものは、なんでもかんでもめんどくさい。出来ればやりたくないし夢も希望も今の目標も無い人であれば仕事そのものが地獄かもしれない。こんな人を対象にして話をするわけではないが、人間ならそういう時もあるだろう。
しかし、一歩売場に入ってしまったなら、許されるものではない。
なぜか?
自分勝手が通用する職場ではないからだ。

また、こういう人に共通する思考があるのだが、「誰かがなんとかしてくれるだろうから、自分は楽に仕事をこなそう」というタイプ。これじゃ3年経っても新人と変わらない。成長など出来ないであろう。


もうちょっと「仕事」について考えてみる必要があると思う。

25年くらい前、大阪で僕が飲食業に従事した当時の話だが「飯の職業は他人の嫌がる仕事をしてなんぼや」と親方に言われた。
飯を作る仕事が人の嫌がる仕事なのかと疑問に思ったのだが、与えられる仕事をこなしていくうちに「なんて薄汚い仕事なんだろうと」真剣に思ったものだ。人間の体がすっぽり入るようなポリバケツを店の裏口で何台も洗う。コックコートまで汚れてしまうと親方から雷が落ちる。
「なぜ、俺がこんな仕事を・・・」。
浮浪者のために食べられる残飯をビニールの袋に入れてゴミ置き場の横においておく。
「なぜ、ここまでしてあげるのか・・」。
ホールの化粧室の便器を素手で磨く。
「調理する手を便器に入れるんかい?うそだろ・・・」
昔、厨房には大きなネズミが出るのでネズミ退治用の粘着シートを仕掛け、その処理も全部やらされた。
さすがに自ら率先は出来なかった。
アホな先輩が鍋焦がして、どうもこうもならなくなったものばかり洗わされたり、(皿洗いは専属でおばちゃんがいた)物が足りなくなる度に、使いに走らされたりもした。
「なんでこうも毎回足りなくなるのか・・・きっと発注する奴は適当に考えているんだろうか・・・」
とにかく皆と一緒に帰ることはなく残される。掃除も整理も包丁研ぐのも全てやらされた。
きっと運の悪い星に生まれたんだろうとも思ったし、いつまでこれが続くのかとも思ったものだ。
確か俺は調理するために就職している筈なのだが・・・。


サービスもパティシエも料理人もひっくるめてだが、料理が作れれば料理人に成れるわけではないし、菓子が作れて菓子屋に成れるわけではない。人と話すのが好きだから接客に向いてるなんて、まったく関係の無いことだ。
菓子が作れても仕事が出来なければ職場としては必要が無い。クッキングスクールにでも通って家族や好きな人のために作って食べされればいい。
プロというのは仕事をして「なんぼ」であって、初めから商品に携われるそんな甘い仕事ではないのだ。

売場の仕事は接客だけではない。
ショーケースを内も外も完璧に磨くこと。
平日も大晦日の掃除も変わりはない。
年末大掃除後のお客様には奇麗な状態でお迎えして、平日は汚くてよいのかという理由だ。
店周りを奇麗に掃除すること。なぜ?
掃除をすることはどれだけ大切なのか考えられない人は「なぜ?」と思うだろう。
また、掃除ではなくお店が美しいかどうか見られる(診られる)人。
これが出来ない人には、任せられない。飾ったり省いたり、常に動きがあるものだ。
身だしなみが汚い人。普通に考えて薄汚い販売員から物を買おうとは思わない。
センスが無い人(感じることの出来ない人、気づけない人)もお客様とお相手して満足させることは出来ない。
なぜ?それが必要なのかよく考えてみることだ。

資材を発注すること。検品をすること。適量について考えること。
商品を厨房に発注すること。発注数を考えること。おおよそな根拠があること。
商品の在庫を数えること。これは当たり前の事で何処のお店も省いている。
在庫が分からなくてどうやって厨房に発注するのか?売れ数だけで発注するから、賞味期限などの問題にぶつかるのだ。
在庫を数える理由は、ただ数を数えろ!と言っているのではない。
商品の状態を診ること。先入れ先出しが守られているかをチェックすること。亀裂がないか、破損がないか、
間違った包装をされていないか、保管庫の温度はどうだろう、湿度はどうだろう、重ねて置いて大丈夫だろうか、
仕事というのは、給料に換算して、数を数えて1時間幾ら?ではなく、ちゃんとした仕事をして評価されるものだ。
そこを間違えているから、従業員は損得を考えるようになる。
同じ時間過ごすなら、楽をした方がいい・・・?
だから、何年経っても成長はしないのだ。
「損得で動く人間には徳がない」
だから評価はされないのだ。

遅番は早番のための準備をし、早番は遅番のための準備をする。
早番が早番のための仕事しかしていなかったなら、準備の無い遅番は販売の仕事は出来なくなる。
従業員達はバラバラになってしまい、誰にも配慮・気遣いもなくなってしまう。
従業員同士配慮できない者がお客様にだけどうやって配慮できるのか。

営業の8割は根回しで、仕事の8割は準備だ。
「私は接客が大好きで・・・」「接客が上手と言われました」それはそれでいい。

ヴァンドゥーズの仕事はそれだけではない。
そんな単純な仕事だけではお店を運営する仕事は出来ない。
販売員の仕事は接客だけではない。
いい接客をするには準備が必要。お店を運営するという認識を与えなくてはいけない。
「リボンがありません。」
「手さげ袋がありません」
「保冷材がありません」
「賞味期限シールがありません」
というのは、言ってみれば

私に物を与えてくれれば仕事をします。
というもので、これではとてもじゃないが仕事とは言えないし、
商品を欠品させてから厨房に連絡するようでは売場とは言えない。

経営にしても準備が出来ていないのに、売上がどうこう言っても後には繋がらない。

ヴァンドゥーズ(どっちが親切か)

売場に立って思うことがある。
「どっちが親切なのか?」についての事なのだが
お客様の表情で時々気づかされることがある。
「なんて、不親切な販売員なの!」
と目で訴えるからだ。

たとえば、百貨店などに出品すると、お店によって
接客の仕方や包装の仕様が違い、それぞれに規則ら
しきものが存在し、販売員は忠実にそれをこなす。


本来接客に決まったルールなどは無いのだが、
『やりやすさ』と『効率』を優先させて規則が決ま
っていくために、ところどころに穴がある。

しかし、どんな販売員でも彼氏や彼女の親が来店す
ると、普段の接客からは一変し、とても親切な接客を
するであろう。
普段『気』のない接客をしている販売員が、突然と
して最高のヴァンドゥーズに変貌するであろう。


二人で来店し、お支払いはどちらかの一人という場合、
なんのヒアリングもなしに一つの袋に詰めていた販売
員が「お二つに、お分けしましょうか?」
という気遣いが出来るようになるのだ。
くだらない話のようだが、以外と出来ていない。
人間は自然と楽でコストをかけない方を選ぶからだ。

幾つもの袋を持っているお客様に対しても、杖をついて
持ちずらそうにしているお客様にも、プライスの文字が
小さくて見えずらそうにしていても、期待通りの応対が
出来るようになる。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せていれば、カウンターの外
まで出て、置きやすい安全な場所に置いてあげられるよ
うになるだろう。全てが手渡しではないのだ。

すべての人にそれを・・・。とまでは言わないが、
仕事というのは手を抜こうとすればいくらでも出来る。
また、手を抜かずにと言えばキリがない。

最初から楽な仕事だと『気』と『頭』は使わないし、最初
が辛ければ工夫して頭も働かせ、気も使う。
そして、時間のかかる細かい仕事も短時間でこなせるよう
になる。

辛い最初こそが、販売員の分かれ道ということになる。