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620 Drunkard Laboratory

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希求

 何を求めているのだろうか。

Wリーグ FINAL
Game4
JOMO 107-105 シャンソン

 基本的には面白いゲームだった。

 ゲームの序盤に背負ったビハインドを,シャンソンがいかにして追いつくのか。それが40分間の全てだった。そして追いついた。最後は相澤の3Pで。

 オーバタイム。
 残り30秒,2点ビハインドのJOMO。立川がゴール下へ切れ込む。シュートを打てる状況ではあった。しかし,あえて外へふる。誰が考えても空けてはならないプレイヤが3Pラインの外側で構えていた。そして,当然のように射抜く。田中が。

 見ている観客は楽しんだ。当然,自分も。

 だけど,満たされない。

 なぜ,JOMOは逃げ切れなかった。逃げ切るのには十分な時間と点差があった。だけど,ミスを繰り返し追いつかれた。

 オーバタイムで,ルーズボールをコートの外に追いかけた時で,吉田の脚は終わっていた。なぜ吉田のところから攻めない。しかも4ファール。もっと早く吉田をコートから追い出せたはず。

 山田を外に引きずり出した石川は当然のようにペネトレイトをする。あれが決まっていれば決定的だった。しかし,そこで笛がなる。トラベリング。

 確かにこのゲームは楽しかった。しかし,それはただ楽しかっただけであり,ゲーム自体は大味だった気がする。そして,重要な局面で展開を左右したのはミスだ。

 これまでの,というよりは,あの時代のこの2チームの対戦はもっと熾烈だった気がする。もっと息の詰まるような,たった1つのミスすら許されないような試合が繰り広げられていたような気がする。これは過去を美化しているに過ぎないのだろうか。

幻滅

Wリーグ FINAL
Game2
JOMO 71-74 シャンソン

Game3
JOMO 102-68 シャンソン


 さて,Game4を見に行く価値があるだろうか。

 Game2は結果だけ見れば競っている。だが,それは余興程度の価値しかなく,見ている人間に取っては,結果が決まっている状態で,無駄に終わりを長引かせただけに過ぎない。残り時間と点差を考えると,あれが限界であり,追いつく可能性はなかった。むしろ,あそこまで長引かせたシャンソンに憤りすら感じる。これがファイナルに残ったチームかと。

 そして,Gmae3。

 4Qを待たずにして席を立ったのは,クォータ制になってから初めてではないだろうか。嫌,20分ハーフの頃にしても,残り10分を切る前に帰ったことはなかったはずだ。席を立ったのは3Qの残り2分程度だったが,後半が始まってすぐの時点で,帰っても良い気分にはなっていた。良くあそこまで見ていたと自分に感心すらしている。

 この2試合を見た感想は,どちらが優勝しようと,全く興味がないし,勝手にやってくれと思うだけだ。ファイナルという場であんなゲームを見せられてしまうと。

 もちろん,シャンソンだけでなくJOMOも含めての,この2ゲームの内容に関しての不満である。

不満

日本航空 67-52 トヨタ
 トヨタはあれだけシュートが入らなければ,勝てるわけがない。しかも榊原まで2/13。
 JALのスタートのガードは伊佐。頭からずっと出ていて,3Qの残り6分で一旦ベンチへ。しかしこれが一旦ではなく,試合終了までベンチにいることに。点差がついたから少し休ませるための交代かと思ったのだが,そうでもなかったらしい。
 伊佐がベンチに下がり,山田が入った時点からトヨタはオールコートで当ってきた。いきなりボールを取られた以降も終始ばたついた感じ。見ている方としてはまだ山田で行くかとも思ったりもした。
 このゲームの伊佐はミスもないし,良いところで点も取っていた。点の取り方を見ると,能力が高いと改めて思わせてくれる。ディフェンスリバウンドにも絡んでいたし,全体的に見て良かったと思う。なぜ,ベンチに下げてからは1度もコートに戻さなかったのだろうか。プレスダウンに不安があるのか,終盤でのゲームコントロールに不安があるのか。わからない。というより不満だ。

JOMO 87-69 日立ハイテク
 山田がコートにいるというメリットが大きいのはわかっている。だけど,つまらない。あくまでも見ている側の個人的な意見としてだが。
 外して,取って,外して,取って,やっと入れて。勝手にやっていれば良い,国内で。
 トランジションのときの大神,吉田という供給源があり,田中や内海といった受け手もある。もっと,速い展開ができるはず。センターが山田ではなく諏訪ならば。それに山田はほとんどディフェンスリバウンドを取らないし。
 この日のゲームを完全に決めたのは諏訪のポストからの連続得点。諏訪の成長がなどと2年前に言ったのだが,そろそろ十分にリーグを代表するインサイドプレイヤになったと言えるのでは。

献身

プレイオフ セミファイナル
GAME 2
JOMO 67-51 シャンソン
富士通 65-53 トヨタ

 今シーズン初めてのWリーグの観戦。下手したら最初で最後になりかねない。(オールジャパンは見ているけど)
 どこが勝ちそうとかいう予想もしないし,レギュラシーズンを見てないからどこが勝ってほしいとかいう感情移入も全くない。そんなわけで,ただ何となく眺めていた。結果,富士通とJOMOというリーグ戦の1,2位がファイナルに進んだが,個人的には良かったような気もする。

 JOMOの1-3-1をシャンソンは崩すことができなくて,2Qの後半から全く得点が伸びなかった。このゾーンを支えているのは1番下にいる長南だと思う。
 山田が永田や渡辺にマッチアップしたらろくなことにならないし,山田の運動量の少なさをカバーするためのゾーンであるという1面は疑いようが無く,それがメインである気もする。しかし,ただそれだけでなく,相手を封じ込めるための武器になっている理由は,アウトサイドの3枚のしつこさもあるのだろうけど,それ以上に長南の運動量が最大の理由。インサイドで体を張ることは当然で,さらに両コーナの3Pラインまでカバーする。当然と言えば当然なのだが,普通ウイングの人間の持ち場じゃないかと思うところまでカバーしているから,常にベースラインの往復。でかいのが中央にいるだけで,ある程度の脅威になるからそれができるのだろうけど,あの長南の運動量には頭が下がる。長南の献身といったところか。

 ファイナルの相手である富士通のオフェンスの武器は5人がアウトサイドで点を取れるということ。当然,1-3-1を敷かれたら両コーナからのシュートをクリエイトするだろう。そのシュートを止めることができるかどうかは,やはり長南の動きにかかっている。ファイナルはそんなところに注目をしてみようかと思っているのだが,会場には行けなそうだし,それどころかテレビですら見ることができないような気がしてならない。

ブラジルが終わったばかりだというのに

 未だに「HELLAS」という叫びとスペインのディフェンスが頭の中を支配している。その勢いでブラジルにも行きたかったのだが,そんなことばかりしていたら社会から抹殺されそうだったのでおとなしくしていた。そろそろ頭を通常モードに切換えよう。

 Wリーグはいつのまにか6試合も消化している。ブラジルでの大会が終わったばかりだというのに。若干サミしい。
 昨シーズン同様にプレイオフを争うであろう5チームが上位にいる。順当と言えば順当か。

 下位チームと対戦しているという理由もあるのだろうが,取りあえず首位にいるのはJOMO。日立HTより山田と林を加えインサイドを強化。さらに吉田なんて才能を加えた。とりあえず現状は補強の成果が出ていると言えるだろうか。だけど今イチ方向性が見えない気がしないでもない。1番大神で5番山田。噛み合うのか?去年まではトランジションの早いバスケットをしていたが山田が入ってバスケットを変えたのか?吉田と大神は共存できるのか?など興味は尽きることはないので,早く生で見てみたいのだがオールジャパンまで見ることができなそう。どちらにせよこれだけの補強をしてプレイオフを逃したり,バスケットの方向性が見えなかったりしたら責任がどこにあるのかは自明なわけで,そんな時はナショナルチームのHCなんて恥ずかしくてやっていられないだろー。さらにはオリンピックで結果を残せず,リーグでもあのJOMOを2年でプレイオフに出られないようにした手腕を評価して選んだ協会側も責任を取るだろう。何せ着実にチームに力をつけさせ,確実に良い方向へ向っているというのに,目標が果たせなかったからといって男子のナショナルチームのHCを冷徹にに切り捨てるような結果重視の厳しい協会なのだから。

 ちょっと論点がずれてきた。軌道修正。

 既に3敗と昨シーズンと同じ負け数になった2連覇中のシャンソン。昨シーズンと変わったことは,たいして試合に出ていなかった2mがいなくなったこと,HCが代わったこと,そしてなんといってもみんな年を1つとったこと。何時まで永田,相澤を頼り続けますか?

 中川体制3年目。そろそろ成熟してきても良さげな富士通。その割には不安定のような気がするが,相手が相手だから仕方のないことか。でも本当に優勝するようなら,調子の上がらなそうなシャンソンや昨シーズンの開幕時のスタートが3人抜けた日本航空をあっさりと片付けなきゃいけない気もする。

 ここ2年で5人ものスタートが入れ替わった日本航空。しかもそこにはチームを上昇気流にのせた薮内夏も含まれている。状況としては1,2年前のJOMOと一緒だとは思う。それにも関らず上位チームでいられるということはチームとしてバスケットが確立されているという理由他ならない。

 昨シーズンも前半戦まではプレイプオフ争いに加わり,そろそろ飛躍の年になどと思っていたデンソーだが今シーズンは少し苦しみそう。その理由はロスタから渡邉温子の名前が消えいていること。夏頃に各チームのロスタが発表になった時から気付いていたのだが,やっぱり引退なのだろうか。状況が状況ならナショナルチームで活躍してもおかしくはない選手だと思ていたし,あーいったプレイスタイルの選手は結構好きなので残念。それ以上にデンソーにとっては大きなマイナス。

 トヨタはバックコート陣3人とインサイドの控えだった小田が抜けて戦力ダウンは免れなそう。それでも現状は相手に恵まれたこともあり2位につけているし,連敗はしたもののJOMOと競っているあたりを見るとそれなりにはやってくれるのだろうとは思っている。スタイルは昨シーズンまでと変わらないのだろうかとちょっと気にはなる。うまく都合が合えば,11月に高松で見ることが出来そうなのでその時まで楽しみにしていよう。

 昇格をはたしたアイシンAW。久しぶりに浜口と島田がWリーグに戻ってきた。慶山も。素直に喜ぼう。しかし,先が長くはないということに変わりはないので,1試合でも多くプレイを見ておきたい。この3人がぬけたらすぐにW1行きなんてことにならないように,うまく鈴木を中心としたチームへと世代交代をしてもらいたい。

 さて日立HT。昨シーズンはとにかく山田にボール入れることから始まっていたバスケットだったが,山田が抜けHCが代わったことにより,全く新しいバスケットが展開されているはず。昨シーズンまでのバスケットが悪いとは言わないが,現実問題として勝てなかったわけだから方向転換は悪くないと思う。だからといって簡単に勝てるわけではないと思うが。それでもJOMO相手に1試合は競ることが出来たわけで,新しいチームなので今後はもっと良くなり勝ち星をあげていくことが出来るかもしれない。逆に他のチームが試合を重ねることによりチームとしてうまく機能し始めたら太刀打ちできなくなる可能性もある。前者であることを祈りたいが,後者になる確率が高いようなきがしてならない。

 とにかく半年にわたる長い戦いは始まったばかり。今シーズンも存分に楽しみたい。

理由

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「もっと切れ込めば良いのに」

 昨シーズンのWリーグのファイナルを見ていての率直の感想だった。JALの両サイドで掛けられるスクリーンにより中央に大きなスペースができる瞬間が何度もあった。しかしシリーズを通して薮内がドライブするシーンというのはほとんど見られなった気がする。

 この引退発表を知って,切れ込まなかったのでなく切れ込めなかったのだと思った。確かにシーズン序盤から故障に悩まされていた。昨シーズンだけでなく何度も故障をしていた。しかしここまでの状態だったとは想像もしなかった。逆にそんな状態でありながら,あの5試合にわたる死闘とも呼べるファイナルのコートにたち続けた。いつもと変わらぬ絶妙なパスを出し続けた。さらにはあの永田とマッチアップをしていた時間すらあった。このことに対して敬服せずにはいられない。

 今後,薮内という選手を見ることができないのは残念だ。しかしそれ以上にあのJALのバスケットを見ることができなくなるということが残念でならない。別にHCが変わるわけではないので同じシステムのバスケットが展開されるとは思う。しかし,現時点において薮内というPGなしであのレベルに達するとは思えない。
 
 時代を変えるチームはあのJALであってほしかった。俺はあのバスケットが好きだ。そのチームが時代を変え,チャンピオンになるシーンが見たかった。そしてその中心に薮内夏美という選手にいてほしかった。
 アトランタで見せた日本のバスケットは今でも強く印象に残っている。8年後のアテネは残念な結果に終わってしまった。北京では薮内がPGとしてチームを引っ張りアトランタのときのように素晴らしいバスケットを見せてくれることを期待していた。内海が再度HCに就任した時点でそれはとても低い可能性であることはわかってはいたが決して0ではないと思っていた。しかし,これで完全に可能性はなくなった。

 これらは見る側の人間の勝手な意見なのはわかっている。
 今,俺にできることはあの素晴らしいプレイを,バスケットを見せてくれたことに対して感謝をすることだけだ。

魅了

Wリーグ Final Game5
シャンソン(3-2) 57-53 JAL(2-3)

 4Q残り38秒,55-53で2点リードしているシャンソンのハーフライン付近からのスローイン。ショットクロックは残り9秒。ここでJALがタイムアウト。永田のマークマンである矢代を下げその代わりに入った薮内敏がつく。ゴール下から飛び出した永田がトップでボールを受ける。空間が開いた。永田のためのスペース。左へドライブしてゴールを決める。ゲームをそしてシリーズを決めたのはやはり永田だった。

 この試合はJALの外角がことごとく外れる。シリーズを通してシュートを決め続けた岩村が4/17(3P:1/13),薮内夏は2/9(3P:0/6)。シュートが入らないゲームというのは必ずある。仕方のないこと。しかしそれが1番大事な試合で。柳本の覚醒も少し遅かった。また,シャンソンがこのシリーズで最高のディフェンスを見せたということもある。激しいプレッシャをかけ続けたゾーンは素晴らしかった。

 歴史は変わらなかった。だが,誰もがJALのバスケットに魅せられた。この日の観衆達はシャンソンよりJALの勝利を願い応援していた人たちの方が明らかに多かった。逆にシャンソンサイドの応援席は空席目立っていた。ファイナルの舞台で,しかもシャンソンサイドであの状況は初めて見た。何かが変わってきたかもしれない。

 JALはこの敗戦によりさらに強くなる。富士通やJOMOは新しいスタートをきったばかり。シャンソンの相澤引退の情報が1部で流れた。このシリーズ相澤なくして勝利はありえなかった。シャンソンは2連覇を成し遂げたが決して安泰ではない。

 来シーズンは高校時代にナショナルチームに選ばれた3人がWリーグのコートにたつ。また浜口と島田がWリーグに戻ってくる。新たな世代と時代を築いてきた人間達がさらにリーグを盛り上げる。

 半年後にまた激しいシーズンが始まる。

死闘の行方

Wリーグ Final Game4
JAL(2-2) 78-57 シャンソン(2-2)

 シャンソンが外角のシュートが入らずに苦しむなか,内外にバランスよく得点を重ねていったJALが終始試合を有利に進め勝利した。この結果2勝2敗のタイになり優勝の行方GAME5へ。この戦いの結末の先には何があるのだろうか。

 このファイナルの舞台に立っている多くの選手はシュートを決める能力はある。だが,個の力でシュート機会を作る能力を持つ選手はJALの薮内夏,シャンソンの永田と相澤の3人だけだと思う。
 JALのオフェンスシステムは個ではなくチームでシュートチャンスを作り出すということが大前提となっている。またそのシステムはリーグの中で最も洗練されている。
 一方シャンソンはJALと比較すると永田や相澤という個人の能力に依存する部分が大きいため,この2人が思うようにプレイできないとオフェンスがどうしても重くなる傾向にある。このシリーズは渡辺がシュートよく入っているが,やはりシュート機会を作ってもらっているという印象が強い。

 今後,シャンソンの若い選手たちがチームを背負っていくためには自分でシュートチャンスを作る能力が求められてくるだろうし,その能力を身につけなければチームが衰退していってしまう。相澤はもとより,永田も若くはない。

代償

Wリーグ Final Game3
シャンソン(2-1) 60-57 JAL(1-2)

 前半を終えて38-21,17点のビハインドを抱えていたシャンソンだが3Q入り2-2-1のフルコートゾーンプレスでリズムをつかみこのクォータを31-11としひっくり返す。4Q両チームとも譲らぬ展開を見せるが,1度シャンソンに傾いた流れをJALにもどす余力はなくシャンソンがこの試合をものにした。

 敬服する。JALのバスケットに。何よりもあのディフェンスに。
 そもそもディフェンスとは1対1とその他の4人ポジショニング。そして1対1で破られた際のローテーションという要素で成り立っている。マンツーとその他のディフェンスの違いはこれらの要素に対するアプローチの仕方の違いであって根本的なものは同じだと思う。これまでマッチアップゾーンなど多彩かつ複雑なディフェンスがクローズアップされることが多かったJALだが,このシリーズは基本的にはマンツーで通している。そしてこの日の前半に見せたマンツーはディフェンスの完成系に近い。終始ボールマンに対して厳しいプレッシャをかけ続ける。そして斬られた際にみせる驚異的なまでのローテーションの正確さと速さ。さらにはピックに対しての絶妙なまでのスイッチング。1バスケットボール人としてこの日見せたJALのディフェンスには畏敬の念を示さずにはいられない。

 前半は完全にJALがやろうとしていたバスケットが展開されていた。上記のディフェンスとともにJALの代名詞でもある8クロスは冴を見せる。しかし精密なスクリーンをかけ続けるあのオフェンスは動きが止まることが許されない。それに加えあの完璧なまでのディフェンス。この2つ体現することにより確実に疲労は蓄積される。大きなリードを奪うことはできたが同時に自分たちの足をも奪ってしまった。あまりにも大きな代償。

 そしてゲームに勝ったのはシャンソンという揺るぎない事実がある。

 後半のシャンソンの爆発力は素晴らしかったが,それ以上にJALのバスケットの変貌。前半と比較するとあまりにも弱いボールマンへのプレッシャ。1対1で斬られる回数も増えそれとともにローテーションも遅れ始める。オフェンスでも前半は両ウイングで動きがあったのに対し,後半は片方のウイングが止まっていることが多い。片肺飛行。飛ぶことはできるが維持が限度である。勢いのついたシャンソンを止め飛翔する力は残っていなかった。

 前半を終了した時点でJALの勝利を予想した。しかしシャンソンは勝利への意思を失うことは決してなかった。そして逆転し勝利した。これが勝利を義務付けられた集団の力か。そして歴史の重さか。
 シャンソンが連覇へ王手をかけた。まだ歴史が変わるのは早いということだろうか。だがいつかは歴史は変わらなければならない。そのために課せられた条件は2戦2勝。シャンソンを相手にまわしてあまりにも苦しい条件。だが,歴史が変わる瞬間を期待せずにはいられない。

やられ方の差

Wリーグ Final Game2
JAL(1-1) 70-64 シャンソン(1-1)

 永田が31ptsとチームの半分近い得点をあげたシャンソンに対し,JALは薮内夏を除くスタートの4人が2桁得点。その4人にパスを供給し続けた薮内夏は9A,10R,4STL。勝負どころで相手のディフェンスに的を絞らせなかったJALが勝利し,シリーズの成績を1勝1敗のタイに戻した。

 いくらJALに力があるとはいえ,シャンソンが3連敗するとは思えない。従ってJALのこの試合の敗戦はそのままシリーズの敗戦を意味していた。JALに優勝してほしいという思いとは別に,シリーズそのものを楽しむためにもJALに勝ってほしかった。そして勝つことができて本当に良かった。

 永田に対しての守り方が変わった。前を向いた状態でボールを持たせないようにしていた。永田にドライブをされると対処するのが難しい。またどうしてもファールがかさんでしまう。それならばポストアップされて持たれたほうが対処しやすい。この試合で薮内夏がマッチアップをしていたのも単純にインサイドの人間のファールトラブル回避という理由だけでないと思う。薮内がつくことにより,たとえ永田に前を向いてボールを持たれてもインサイドの選手がマッチアップをした場合より抜かれることは少ない。また,ポストアップされた場合も薮内も元はインサイドの人間であるのでさほど簡単にやられることはない。
 JALは結局この試合は永田に31点取られたが,ドライブで決められた得点は少なく大半がゴール下で裏に通された形での得点だった。これならば最終的に永田に点を取られただけであり,永田にやられた又は崩されたというイメージは持たない。シャンソン側からすればどうにかして永田で点を取ることができたと感じではないだろうか。そして永田でしか点が取れない状態へ陥っている気がする。


 初めて所沢アリーナへ行った。あの木造トラスは新鮮だった。ただそれだけ。